マグミクス | manga * anime * game

『ガンダム 水星の魔女』で復活!「日5アニメ枠」の歴史 昭和時代から話題作を放送

歴史の影に埋もれた「日5」作品があった?

昭和時代に「日曜5時」枠で放送されたアニメ「ビデオ戦士レザリオン DVD COLLECTION VOL.1」(東映)
昭和時代に「日曜5時」枠で放送されたアニメ「ビデオ戦士レザリオン DVD COLLECTION VOL.1」(東映)

 前述した文章のなかで、公式的には「日5」最初の作品という言い方をしましたが、その理由は、それ以前に日曜午後5時にTBS系列で放送されたTVアニメ作品があるからです。その第一号となる作品が、当時の人気作品のひとつだった『プラレス3四郎』(1983年6月5日~1984年2月26日)です。(ただしMBSなど一部のテレビ局では放送日時が違いました)

 原作マンガは「週刊少年チャンピオン」に連載されていた同名の作品で、原作は牛次郎先生、作画は神矢みのる先生です。連載開始から1年ほどしか経っていない段階でのTVアニメ化は異例の速さで、本作に対する期待の高さがうかがえることでしょう。

 しかし、そのために原作のストックがなく、登場キャラは同じだったものの、ストーリーはほぼTVアニメオリジナルになっていました。また、登場するプラレスラー(主人公たちが使用する1/6スケールのフィギュアロボット)は原作マンガでは表情豊かでセリフもありましたが、TVアニメでは完全なロボットとなっています。

 当時、アニメではキャラクターデザインのいのまたむつみさんや、独特のアクションが人気だった金田伊功さんの作画が話題になっていました。

 その後番組として放送された『ビデオ戦士レザリオン』(1984年3月4日~1985年2月3日)も話題になった作品です。この作品は、『超電磁ロボ コン・バトラーV』から続く、東映テレビ事業部製作のロボットアニメシリーズの9作目にして最終作でした。

 本作はシリーズの異色作としてスタートします。敵が異星人ではなく地球人の反乱軍となり、敵も味方も量産型のロボットを持っているという、後にリアルロボットものと呼ばれる要素を組み込んでいました。物語にも、いくつかハードな人間ドラマを組み込む予定だったそうです。

 主役ロボであるレザリオンも、それまでのロボットと違って「合体」をしないタイプで、変形パターンも従来のものとは大きく異なるタイプの異色な存在でした。パワーアップ形態も増加装甲のレーザーバトルギアを装備するというもので、商品名が「フルアーマーレザリオン」だったことからも、多分にリアルロボットものを意識したものだったことがわかります。

 しかし、本編ではこういった設定が生かされることなく、異色のエピソードがいくつかあったものの、より子供向けの方角に舵を切ることになりました。そして、後半から当時放送中だった『宇宙刑事シャイダー』との掛け持ちで、吉川進プロデューサーと脚本家の上原正三さんがメインとして参加、敵が従来と同じく異星人というパターンになります。

 ちなみにタイトルにある「ビデオ」はビデオゲームの略だそうで、前番組の『プラレス3四郎』同様、家庭用ゲーム機の普及直前でコンピューターという存在が身近になってきた世相の影響下にあったと言えるかもしれません。

 実は、日曜午後5時からの30分枠は上記の2作品と、「日5」と呼ばれる作品以外のTVアニメの本放送は関東ではありません。もちろん他局の放送もです。一説には、日曜夕方は子供が遊んでいて、まだ帰る時間ではないからテレビ局側が避けている……ともいわれています。

 ちなみに日曜午後5時半からの時間帯では、テレビ東京がアニメ枠を作る21世紀以降まで、関東ではTVアニメの本放送はありません。録画機器が各家庭に一台あるのが当たり前になった昨今では考えられない話ですね。

 こういった歴史のある「日5」枠再開の第一弾となる『機動戦士ガンダム 水星の魔女』。はたしてどんな作品になるのでしょうか? 次なる情報解禁を期待して待ちたいと思います。

(加々美利治)

【画像】「日曜5時」の放送で注目を集めたアニメ作品たち(6枚)

画像ギャラリー

1 2

加々美利治関連記事

もっと見る

編集部おすすめ記事

アニメ最新記事

アニメの記事をもっと見る