「ゲーム業界」経験者が語る、就職の現実 基本「社員は採用しない」理由とは?
ゲーム会社が社員に求める条件とは?
では社員は雇わないのでしょうか? そんなことはありません。会社はおおよそ次の3つを期待して社員を求めます。
1.アイデアを生み出せる人
2.管理能力のある人
3.今は無理でも、教育によって上記が見込める人
「1」「2」も外注に委託することは可能ですが、社員が牽引役としてこれらのポジションに就くのが望ましいといえます。職種で言うと、プランナーやディレクターと呼ばれる人たちです。
次に、これらに期待をする会社が、応募してきた人のどこを見ているかの一端を述べます。
もっとも重視されるのはコミュニケーション能力です。凄いアイデアを持っていても、ゲームが好きでも得意でも、コミュニケーションがまともに取れないのでは仕事が進みませんし、外注ともやりとりできません。トラブルを起こす可能性すらあります。
また理解力や応用力に乏しい人も困ります。「一を聞いて十を知る」とまではいかなくても、察しが良くなければこれも仕事が進みません。これらはそれまでの生活で培われる要素が大きく、たとえ新人でも下地がなければ教育をしても無駄だと判断されがちです。
逆に、専門技術はそれほど重要ではありません。あるに超したことはありませんが、追々覚えられるからです。なお会社によっては学歴が重視される可能性もありますが、それは「受験という勝負を自分の努力によって勝ち抜いた」経験がある人は「3」が期待できる……と判断されるからではないかと筆者は考えています。
まとめると、社員に必要なのは「牽引能力」といえるでしょう。外注は指示に従って専門分野で力を発揮する人、それをまとめて管理し、引っ張って行くのが社員という役割分担をするのです。実際に、ゲームを直接開発する能力をほとんど持たずブレインだけで構成される開発会社は存在します。
なお、専門的な技術を必要としないという理由でプランナーを目指す人がいつでも一定数います。これはまったくの勘違いです。それを機にゲーム業界に入りステップアップしようという野心的な気持ちならまだしも、「自分には能力がないけれどゲーム業界に入りたい」などの消極的な理由で成功することはまずありません。
最後になりますが、筆者の知人には会社員をしながら副業としてクリエイティブな仕事に携わっている人もいます。これは今の時代らしい、リスクを低減する良いアイデアのひとつだと思います。業界に憧れる方にとって、この記事がご参考になれば幸いです。
(タシロハヤト)



