『ガンダム』打ち切りで未登場「幻のモビルスーツ」たち 最後の敵はジオングじゃなかった?
ガンダムを大破させる予定だった幻のMSとは?

●シャア最後の愛機「キケロガ」
シャアが搭乗するMSです。ララァのエルメスとともにグラナダ攻略を目指すホワイトベースと交戦しますが、ガンダムに倒されてシャアはエルメスに救出されます。また、和平交渉のために戦艦デギンで地球連邦に向かったデギン・ザビを襲撃して暗殺するのは、ギレン配下のタブロー率いるキケロガ部隊でした。
後にボードゲーム『トワイライト・オブ・ジオン』やゲーム『SDガンダム Gジェネレーション』シリーズに登場。大戦末期、ジオン軍が本土決戦用に開発したMSであり、腕部が有線サイコミュ式ビーム砲であるという設定が与えられました。このような設定から、ジオングのプロトタイプだという考え方もあります。
●シャアとアムロの最終決戦用MS「ガラバ」
ジオン最終兵器の開発を探るため、サイド3の38バンチに潜入したアムロらを襲撃した「新鋭モビルスーツ」です。しかし、あえなくガンダムに撃破されました。その後、シャアが搭乗し、アムロのガンダムとの最終決戦で用いられましたが敗北。シャアは瀕死となってジオンの首都にたどりつきます。シャア、連戦連敗です。
デザイン画などは存在しません。一年戦争下でのシャア最後の愛機となりますが、あまりクローズアップされませんでした。『聖戦士ダンバイン』(83年)に同名のオーラファイターが登場します。『機動戦士Zガンダム』(85年)にはハヤトらが参画する「カラバ」という組織が登場しましたが、クワトロ・バジーナ(シャア)は「(名前が)好きではない」と切って捨てていました。
●腕の生えた砲台「ギガン」
ガンダムが戦った最後のMSです。「モビルスーツと地上砲塔のあいの子」と説明されています。最終決戦の地、宇宙要塞ア・バオア・クーの「最後の防御網」として奮闘し、倒されながらもガンダムを大破させます。
「MS-X」に登場してデザイン画と設定が与えられました。頭頂部に砲塔、右腕に機関砲、左腕にクローアーム、下半身には脚の代わりに三つの車輪がついているという、通好みのMSでした。その後、コミック『機動戦士ガンダム ギレン暗殺計画』に登場。また、OVA『機動戦士ガンダムUC』には宇宙戦仕様に改装されて登場し、古くからの『ガンダム』ファンを仰天させました。
こうやって見返してみると、すべてのMSのネーミングに迫力と力強さを醸し出す濁点がついていて、やっぱり富野監督は基本を外さない人なんだと感じ入ります。さすが、「レコンキスタ(再征服)」に濁点をつけて『ガンダム Gのレコンギスタ』(14年)にした人です。
(大山くまお)

