【リマスター版発売】20周年迎えた『ファイナルファンタジーVIII』の見逃せない魅力とは
1999年にプレイステーション向けに発売されたRPG「ファイナルファンタジーVIII」の「リマスター版」が、20年の時を経て2019年9月3日に発売されます。オリジナルの発売当時、新たに盛り込まれた新機軸やストーリーなど、再び注目を集めている同作品の魅力を解説します。
「愛」をテーマに掲げた壮大なストーリー

2019年8月20日にスクウェア・エニックスより発表された『ファイナルファンタジーVIII リマスタード』。奇しくも今年は『ファイナルファンタジーVIII』(『FFVIII』)の発売から20周年の節目ということもあり、オリジナル版を体験したユーザーのみならず驚いた方は多かったのではないでしょうか。
そもそも『FFVIII』とは、『ファイナルファンタジー』(『FF』)シリーズのナンバリングタイトル第8作目としてリリースされたRPG作品。プレイステーション移行後初のシリーズタイトル『ファイナルファンタジーVII』(『FFVII』)から約2年後に登場した本作は、発売前から多方面で大きな注目を集めていました。
「G.F.」(召喚獣)や魔法をキャラクター自身にセットする「ジャンクション」に、モンスターやフィールド内スポットから魔法を入手する「ドロー」、そしてシリーズ初となった主題歌の使用など……。独特なシステムもありましたが、開発に携わったクリエイター陣の創意工夫を感じる数々の仕様変更と、プレイステーションの性能を活かした美麗なイベントムービーが印象的でした。
ちなみに、主題歌「Eyes On Me」を歌唱していたのは、中国出身の女性歌手であるフェイ・ウォンさん。当時のテレビCMでもゲームの映像とともに流れていたので、メロディラインを覚えている方もいらっしゃるかもしれませんね。
また、本編のオマケとは到底思えないカードゲーム「Triple Triad」も魅力のひとつ。住人としのぎを削るだけに留まらず、モンスター相手に命がけでカードバトルを挑んだプレイヤーも数多くいたことでしょう。
主人公の「スコール・レオンハート」を含め、『FFVIII』の主要人物たちは、精神的にも不安定なティーンエイジャーの少年少女。外見はどこか大人びていながらも、言動や立ち居振る舞い、そして局面下における一挙一動にどこか10代特有の”ぎこちなさ”が見られます。
とはいえ、特殊部隊SeeDの一員としてさまざまな出来事を経験するうち、彼ら(彼女ら)は少しづつ、不器用なりにも変化を遂げていくのです。過去のトラウマから他者と心を通わせることを避けていたスコールや、天真爛漫な性格ながらも苦心を秘めて戦う「リノア・ハーティリー」が、エンディングでどのような結末を迎えるのか。「愛」という本能に訴えかけたテーマを据えたストーリーは、今なおファンの間で一定の評価を得ています。