クッパの子供は「1人だけ」? いつの間にか消された7人の「子供」たち 今なお残る謎も
クッパにはかつて「コクッパ」という7人の子供たちがいました。しかし、現在「クッパの子供」といえば「クッパJr.」です。さて、どちらが本当の子供なのでしょうか。
クッパJr.が登場して以降 悲しき歴史修正

「マリオ」の新作映画『ザ・スーパーマリオギャラクシー・ムービー』が、世界中で大きな話題を集めています。マリオが世界中に愛されていることは知っていたけれど、まさかこれほどとは……地球規模の熱量に、新鮮に驚いたファンも多いのではないでしょうか。
さて、本作では「クッパ」とその息子「クッパJr.」も活躍します。このクッパJr.というキャラクターは、2002年発売の『スーパーマリオサンシャイン』に初登場して以降、多くのタイトルに登場し、すっかり定着しています。
でも、覚えている人も多いのではないでしょうか。クッパJr.が登場する前に、「コクッパ」という「7兄弟」がいたことを……一体、彼らはどうなってしまったのでしょうか。
改めて「コクッパ」について説明します。1988年発売の『スーパーマリオブラザーズ3』にて、彼らは華々しくデビューしました。同ソフトの説明書でも、クッパが「俺様の息子達がこのゲームの説明をするぜ」と得意げに宣言し、次のページで「これがコクッパ7兄弟だ!!」と、大々的にお披露目されました。
なお国内版では当初は名前がありませんでしたが、「北米版」では、「ラリー」「モートン」「ウェンディ」「イギー」「ロイ」「レミー」「ルドウィッグ」と、名前も用意されていました。ゲーム内では、各ステージのボスとして登場します。
7兄弟のなかの「ラリー」と「イギー」と「レミー」の3人がモヒカン頭という出たちで、じゃっかんの偏りこそ感じますが、他にも、女の子の「ウェンディ」や、関西弁の「ロイ」、毛量の凄まじい長男「ルドウィッグ」など、独特の存在感を放つキャラばかりでした。
このコクッパたちは、次回作『スーパーマリオワールド』でも、各ステージのボスというポジションを引き継いで大暴れします。
1993年発売のガンシューティング『ヨッシーのロードハンティング』といった、ややマイナー作品にもコクッパたちは登場し、いよいよ彼らのシリーズ内でのキャリアは、揺るぎないものになるかと思われました。
しかし、21世紀に入り、「ねじれ」が発生します。
先述の通り、2002年発売の『スーパーマリオサンシャイン』にて、クッパの息子である「クッパJr.」が登場したのです。以降、まるでコクッパ7兄弟など最初からいなかったかのように、クッパJr.が、息子のポジションを簒奪(さんだつ)してしまいました。
さらに衝撃的な発言が「生みの親」から飛び出します。2012年に発行されたアメリカのゲーム雑誌『Game Informer』の「『New スーパーマリオブラザーズ U』特集号」に、宮本茂氏のインタビューが掲載されました。彼はクッパJr.とコクッパたちについて、次のように語っています。
“Our current story is that the seven Koopalings are not Bowser’s children. Bowser’s only child is Bowser Jr”(中略)
決定的です。製作陣のなかではすでにコクッパたちの「クッパの息子」という設定は剥奪されており、クッパJr.が、クッパの「一人息子」になっていたのです。お世継ぎをめぐる、残酷な事実が、ここに知らしめられます。
とはいえ、彼らが消失してしまったわけではありません。血縁こそありませんが、今でも「クッパ7人衆」という幹部ポジションで、「マリオ」シリーズ内で活躍しています。
なおクッパJr.にせよ、コクッパにせよ、彼らの「母親」については、一貫して謎のままです。
(片野)



