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「埋もれてほしくない」23年の名作アニメ映画は? 「ガチ勢」が選ぶ4作品

どんなジャンルにも隠れた名作というものは存在し、アニメにも多数存在します。今回は2023年に公開されたアニメ映画から埋もれさせたくないものを、その道のエキスパートに紹介してもらいました。

大ヒットした『マリオ』や『コナン』もいいけれど

映画『SAND LAND』場面写真 (C)バード・スタジオ/集英社 (C)SAND LAND製作委員会
映画『SAND LAND』場面写真 (C)バード・スタジオ/集英社 (C)SAND LAND製作委員会

 2024年はTVアニメやWebアニメだけでなく、劇場アニメも多数公開されました。読者のみなさんも、お気に入りの一作があるのではないでしょうか。

 しかし『ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー』や『名探偵コナン 黒鉄の魚影』のような大ヒット作がある裏で、その内容に比してあまり評価されないまま「埋もれる」作品もあるのが世の常です。

 そこで例年50本以上の劇場アニメ作品を観るという、30代前半の熱心なアニメ映画ファン・Kさんに、「埋もれてほしくない2023年アニメ映画」というテーマで4本選んでもらいました。みなさんは映画館で何本チェックしているでしょうか?

●『北極百貨店のコンシェルジュさん』(10月20日公開)

 西村ツチカ先生による同名マンガが原作の『北極百貨店のコンシェルジュさん』は、動物の客が訪れる「北極百貨店」で働き始めた新人コンシェルジュの奮闘を描いた作品です。

Kさんーー同時期に公開された『駒田蒸留所へようこそ』と同じ「お仕事」ものですが、僕は断然こちらです。これは今年たくさん映画を作ってくれたProduction I.Gの作品ですが、アニメーションがよかったですね。特にコミカルな作画や色使いが印象的です。色に関しては、コンセプトカラーデザインという役職の方がいい仕事をされたんでしょうね。

 話は百貨店にやってくる動物ごとにオムニバス形式になっていて、70分ほどにまとまっていることもあり見やすかったし、老若男女誰でも楽しめるんじゃないでしょうか。次は同じような形式で、TVシリーズで長く観てみたいです。

●『ミュータント・タートルズ:ミュータント・パニック!』(9月22日公開)

 アメコミを原作に、世界中で長く愛され続ける『ミュータント・タートルズ』シリーズのCGアニメです。おなじみ4人組のミュータントのカメが、世間を騒がせるスーパーフライの打倒に立ち上がります。

Kさんーー今年は『クレヨンしんちゃん』もそうですが、『タートルズ』もCGアニメになっていたんですよ。特に本作はあれだけヒットした『スパイダーバース』と比肩するくらいのクオリティでしたが、あまり多くの人に観られないうちに各地で上映が終わってしまい悲しかったです。

 作中に『進撃の巨人』のエレンが登場したり、五条悟や目玉おやじといった小ネタもあったりして、楽しかったですね。続編を匂わせて終わったので、再評価されて次があればいいのですが。

●『SAND LAND』(8月18日公開)

『SAND LAND』は、水不足にあえぐ砂漠の世界で、悪の王子・ベルゼブブが幻の泉を探す冒険に出るという物語です。『Dr.スランプ』『ドラゴンボール』で知られる鳥山明先生が、2000年に週刊少年ジャンプで短期集中連載した同名マンガが映画化されました。

Kさんーー興行収入5億円を超えているので、『埋もれている』というのは言い過ぎかもしれませんが、世界の鳥山先生原作である考えると、もっと評判になってもよかったのでは。

 これも3DCGがすごくて、2Dのキャラクターと区別できないくらい違和感がなかったです。本当に鳥山先生が描いたキャラクターがそのまま動いているような印象でした。来年にはアニメシリーズ化(ディズニープラス「スター」にて2024年春より配信予定)されることが決まっていますが、そちらはどんな風になるか楽しみです。

●『永久少年 Eternal Boys NEXT STAGE』(6月9日公開)

 本作は2022年秋から放送されたTVシリーズ『永久少年 Eternal Boys』の続編で、さまざまな困難を乗り越えた「おっさん」だけのアイドルグループ・永久少年が新たなチャレンジをする物語です。

KさんーーTVシリーズの続きということで敷居が高く感じる人も多く、埋もれてしまったかもしれません。ただ3月まで放送して、あまり間を開けずに6月に公開と、こんなにきれいにつながった続編映画も珍しいのではないでしょうか。

 TVシリーズで観たかった展開が用意されていたり、終盤にもう1回見直したくなるちょっとした仕掛けがあったりと、満足度は高かったです。特に中盤の運動会がよかったんですよ! 『アイドルマスター ミリオンライブ!』もそうですが、やっぱりアイドルものはみんなでワチャワチャ競うような話が一番面白いですから。

●来年の期待作は?

 熱量高く今年の劇場アニメを語ってくれたKさんに、最後に来年の期待作を聞いてみました。

Kさんーー『あの花』スタッフの『ふれる。』や、山田尚子監督『きみの色』といった有名スタッフの最新作、これまでの作品がとてもよかった『映画 ギヴン 柊 mix』も期待しています。ただ1作だけ選ぶなら『劇場版 僕とロボコ』ですね。TVシリーズで楽しかったあの超スピーディな展開を、劇場版でどうするのか(笑)。

 それと、今年はTVシリーズの先行上映や過去作のリバイバル上映が多く、例年に比べて新作が少なかったので来年はまた増えてくれることを期待します。

(はるのおと)

【画像】鳥山明デザインの「かっこカワいいメカ」もたまらん!発売が待ち遠しいゲーム版『SAND LAND』のプレイ画面を見る(5枚)

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