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「2025年アニメの聖地」今はどうなってる? 盛り上がる地域に「ある共通点」が

実在の風景を美しく描いた2025年のアニメ作品は、放送からしばらく経った今も、各地でユニークな地域振興を見せています。地元に密着したコラボから異例の地方イベントまで、最新の聖地巡礼事情をレポートします。

理想的な地域密着を見せる『沖ツラ』

『沖縄で好きになった子が方言すぎてツラすぎる』ビジュアル (C)空えぐみ・新潮社/「沖ツラ」製作委員会
『沖縄で好きになった子が方言すぎてツラすぎる』ビジュアル (C)空えぐみ・新潮社/「沖ツラ」製作委員会

 かつて「アニメ聖地巡礼」といえば、一部の熱心なファンによる活動という印象がありました。しかし現在では、作品の世界観を通じて地域の魅力が再発見され、ファンがそれを体感するために現地を訪れるケースも多くあり、すっかりアニメファン定番の楽しみ方となっています。

 2025年に放送された多くの新作アニメでも、実在の風景を美しく、そしてリアルに描いていました。放送からしばらく経った今、各作品の舞台となった地方を見ていくと、「地元」に根を張って浸透していった作品がひときわ盛り上がり見せていました。

 2025年放送のアニメで、最も地元と深い絆を築いていると見られるのが、沖縄県を舞台としたラブコメ作品『沖縄で好きになった子が方言すぎてツラすぎる』です。本作は25年1月の放送当時から、沖縄特有の文化や方言を丁寧に描くことで地元からも厚い支持を得ており、沖縄県民放3局でTV放送されるという高待遇(?)で展開されていました。

 放送後はさまざまなコラボをしていましたが、1年が経った現在でもその勢いは衰えていません。レンタサイクルサービスとのコラボや、地元大手スーパー「サンエー」でのラッピングトラックの走行など、生活に密着した形での展開が続いています。放送期間中だけの一時的なブームに終わらず、地元の風景やインフラに溶け込んでいる様子は、アニメ聖地としてのひとつの理想形と言えるでしょう。

独自性を放つ「長野」「群馬」のアニメ聖地

アニメ『Turkey!』ビジュアル (C)BAKKEN RECORD・PONY CANYON INC. /「Turkey!」製作委員会
アニメ『Turkey!』ビジュアル (C)BAKKEN RECORD・PONY CANYON INC. /「Turkey!」製作委員会

 一方、アニメ聖地で独自の盛り上がりを見せているのが、長野県千曲市を舞台にした『Turkey!』と、群馬県前橋市の『前橋ウィッチーズ』です。

 ボウリングをテーマにした『Turkey!』は、第1話でいきなり戦国時代へタイムスリップするという展開や、そもそも当地にはボウリング場がない……といった点から、一見「聖地巡礼向きではないのでは……?」と思われます。しかし、最近も市内にオリジナルデザインのマンホールが設置されたほか、千曲市の公式サイトで主題歌が流れるなど、行政を巻き込んだ息の長いコラボが継続しています。

 一方、群馬県の『前橋ウィッチーズ』は、作中から誕生した同名の声優アイドルユニットが、現地のイベントなどで活動しています。今年2026年は、5月24日(日)に東京で、31日(日)には大阪での単独ライブが決定しています。群馬の象徴である「ぐんまちゃん」に並ぶ、新たな名物キャラクターへと成長できるか、今後の展開に注目が集まります。

異例の「地元開催」イベントに沸く福井

『千歳くんはラムネ瓶のなか』キービジュアル (C)裕夢/小学館/チラムネ製作委員会
『千歳くんはラムネ瓶のなか』キービジュアル (C)裕夢/小学館/チラムネ製作委員会

 通常、アニメ関連の大規模なイベントは、集客の利便性から東京近郊で開催されるのが通例です。しかし、福井県を舞台に、25年10月に放送された『千歳くんはラムネ瓶のなか』は、2026年3月8日(日)に福井県内でメインキャストやアーティストを招いたイベント「チラムネFES」を開催します。

 2025年のTVアニメ作品では4月に放送された『mono』も、山梨県でイベントが行われていましたが、福井という北陸の地でこれほど大規模な作品イベントが行われるのは珍しいケースです。アニメ『千歳くんはラムネ瓶のなか』本編の完結は放送延期の影響で2026年春以降になりますが、イベントに参加するファンにとっては、作中に登場したスポットを巡りながら作品の世界観を肌で感じる絶好の機会となるでしょう。

 ここまで目立ったものを紹介してきましたが、もし、いま具体的に行きたい場所が思い浮かばないという方は、2025年4月に放送されたアニメ『ざつ旅 -That’s Journey-』を視聴してみましょう。本州から四国まで、各地を「ざつ」に巡る主人公の姿を見ていると、きっと近くの「聖地」を見つけたくなるはずです。

(はるのおと)

【画像】「えっ、地元重視なんだ」「好感がもてる」これが25年放送アニメの「地域コラボ」事例です(8枚)

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はるのおと

アニメやマンガ、ゲーム、デジタルガジェットに関するライター・編集。週に65本くらいTVアニメを楽しみながら、大体アニメ関係のメディアや雑誌やムックや公式サイトなどでテキストを書いています。著書に「90年代アニメ&声優ソングガイド」(DU BOOKS)など。いつでもお仕事募集中。
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