「トラウマ確実」「R指定じゃないの?」 グロさも衝撃のアニメ映画3選
アニメには目を覆いたくなるようなグロシーンや、子供には見せられない過激な性描写がある作品もあります。多くの注目を集める一方で、視聴者のなかにはトラウマになる人も少なくありません。今回は過激なシーンに驚く、TV放送は無理そうなアニメ映画を振り返りましょう。
コンプレックス解消のはずが悲劇を招く展開に

数あるアニメのなかには、生々しい表現やグロテスクな描写で、思わず目を背けたくなるシーンが描かれた作品も多々あります。何も知らずに見たら、トラウマとなってしまうかもしれません。今回はアニメ映画のなかから、過激なシーンで視聴者に衝撃やトラウマを与えた作品を振り返りましょう。
●『整形水』(PG12)
『整形水』は、韓国のオムニバスマンガ『奇々怪々』のなかのひとつのエピソードが原作で、日本では2021年9月に公開されたサイコホラー映画です。
主人公は、幼い頃から外見に強いコンプレックスを持つ女性のイェジです。TV出演をきっかけにネット上で容姿を誹謗中傷されて深く傷ついた彼女は、自分の容姿を思い通りに変えることができる「整形水」を手にしたことで、運命が狂い始めます。
設定のユニークさはもちろん、顔を変えるために贅肉をはがす、溶かす、削げ落とすなどのグロテスクな描写の数々も話題になりました。美女へと変貌を遂げたイェジが、肉体の些細な崩れが気になり整形水で直そうとするもうっかり寝落ちして長時間水に浸かったせいで、全身が溶けてしまうというおぞましい場面もあります。
また、自分の容姿を戻すために人肉が必要となり、そのために殺人にまで手を染めるほど精神が蝕まれていく展開も衝撃的です。後半はとある恐るべき悪役も登場してさらなる陰惨な場面が描かれ、ネット上では「美への執着がもたらす恐怖を可視化していてすごい」「夜に見たら眠れなくなった」「整形からここまでとんでもない展開にもっていくとは」などの声もありました。
また、同作がR指定ではなく「PG12指定」にとどまっている点に関しても、驚きの声があがっています。しかし、イェジの姿を通してルッキズムやSNS上の誹謗中傷など、現代社会が抱える問題を訴えかける作品で、第46回ボストン・サイエンスフィクション映画祭で最高アニメ-ション賞を受賞するという功績も残しました。
●『新世紀エヴァンゲリオン劇場版 Air/まごころを、君に』
『新世紀エヴァンゲリオン劇場版 Air/まごころを、君に』は、1995年10月から1996年3月にかけて放送されたTV版『新世紀エヴァンゲリオン』のラスト2話をリメイクし、1997年7月に公開された劇場版完結編です。世界中で人気を誇るSFアニメ作品ですが、「旧劇場版」と呼ばれる本作は、シリーズのなかでも刺激的な性描写やスプラッタシーンが多いことで話題となりました。
例えば冒頭では、寝込むアスカ・ラングレーの服がはだけた姿を見た主人公の碇シンジが、彼女を眺めながら自慰行為をしたと思わしきシーンが描かれ、いきなり衝撃が走ります。また、葛城ミサトと加持リョウジのベッドシーンや、巨大化して脳みそと眼球がむき出しになった綾波レイ、アスカの乗った弐号機に槍が何本も貫通し、彼女の絶叫が響き渡るなど、数々の過激シーンが盛り込まれました。
ネット上でも「強烈すぎてぐったりした」「旧劇版だけは気軽に観返せない」という声があがるほど、強いインパクトを残した作品です。
2014年に地上波で放送された際には、作中のいくつかのシーンがカットされています。放送途中に何度も画面が真っ暗になり、音声のみになったことで賛否を呼び、話題となりました。