「ガンプラの転売」が再び活発に! 正規ルートで「買えない」状況が続くのはなぜ?
一時期落ち着きを見せていた「ガンプラ」の転売が、再び活発化しています。40万円から70万円の料金を取り、転売ノウハウを伝授するセミナーの開催が確認されるなど、状況は混沌としています。欲しいガンプラが手に入らない状況が、今なお続いています。
ガンプラの転売が再び活発化

一時期、落ち着きを見せていた「ガンダム」シリーズのプラモデル、通称「ガンプラ」の転売が再び活発化しています。40万円から70万円の料金を取り転売ノウハウを伝授するセミナーの開催が確認されるなど、状況は混沌としています。欲しいガンプラが、正規の取扱店で「買えない」という状況は、今なお続いています。
ガンプラの転売問題は、解決の道が見えない袋小路へと突入した感があります。2024年5月には「Yahoo!知恵袋」に「ガンダムベースでセドリツアーに参加しましたが儲けがありません」という題名の投稿が行われ、ガンプラの転売セミナーが開催されていたことが明るみとなり、物議を醸しました。
なお、このセミナーは「ガンプラの転売で年収1000万」という触れ込みでしたが、ガンプラの転売益など基本的にはひとつ数千円に過ぎません。仮に1個につき1500円の利益が出るとしても、1000万円を得るには、年間に6600個以上を転売する計算となります。個人がどうやって、それだけの数のガンプラを手に入れられるのでしょうか。仮に手に入れられたとしても、収納スペースをどうするのでしょうか。この点を理解できない人たちが、情報商材屋に金を巻き上げられただけの話なのでしょう。
さて、ガンプラの転売が絶えないのもまた事実です。2023年には新型コロナ禍需要の減退やメーカーの生産能力増強もあり、若干収まる気配を見せていましたが、また息を吹き返していまいました。
大きな理由は、「ポケモンカード」の価格が下落に転じたことが挙げられます。一時、カードによっては1000万円単位の値段が付くこともありましたが、継続的な出荷により価格は下落しました。ポケモンカードを投資対象としていた層が、損失を出すのを恐れて撤退したことなど、さまざまな理由により相場は落ち着きを見せました。
転売屋にとって、ポケモンカードをはじめとするカードゲームはガンプラよりも収納スペースをとらないため、より利益を上げやすい商材となっていました。しかしポケモンカードが潤沢に行きわたり、転売価格が下落して採算割れを起こすようになったため、再びガンプラに戻ってきたのだと思われます。