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なんのお約束だ? ロボアニメの雄『ゲッターロボ』も例にもれず悲劇的結末だった!

敵に突撃した武蔵の意外な最期の言葉とは

ゲッター3形態への合体変形を完全実現。「ダイナミックチェンジR ゲッターロボ」(FREEing) (C)永井豪・石川賢/ダイナミック企画
ゲッター3形態への合体変形を完全実現。「ダイナミックチェンジR ゲッターロボ」(FREEing) (C)永井豪・石川賢/ダイナミック企画

 竜馬と隼人も重傷を負い、責任を感じる武蔵は「おいら、どうすりゃいいんだ」と泣き崩れます。もはや早乙女研究所でまともに稼働するのはコマンドマシンだけです。早乙女博士はコマンドマシンに高性能ミサイルを積んで自ら出撃しようとしますが、それより先に満身創痍のミチルが出撃しようとしていました。それに気付いた武蔵は、当身をして気を失ったミチルに本心を打ち明けます。

「おいら、ミチルさんが大好きです! だから危険な目に遭わせたくないんです!」

 武蔵のミチルへの恋心は『ゲッターロボ』全編にわたって描かれていました。武蔵は攻撃失敗の責任を感じており、かつ戦えるパイロットは自分しかいないという状況、さらにミチルへの恋心によって、無謀な出撃を決心したのです。しかし、武蔵のコマンドマシンはダイの集中砲火を浴びて炎上し、ミサイルが発射できなくなってしまいます。

「ああ、しまった! ミサイルが発射しない! うわぁ、ちきしょおおおおおお!」

 こう叫びながら武蔵はダイの中央部に突撃して大爆発を引き起こしました。隣の基地にいたゴールとユラーは炎上しながら暴れるダイに踏み潰されて死亡します。武蔵の犠牲によって恐竜帝国は滅亡したのです。

 振り返ってみると、武蔵はけっして「特攻」したわけではないことが分かります。マンガ版のように、ゲッターロボに乗って大暴れしながら壮絶な爆死を遂げたわけでもありません。シリーズを通して活躍した主人公のひとりが戦死するのですから、ヒロイックな言葉のひとつでも言わせたくなりそうですが、武蔵は断末魔の叫びをあげながら不慮の最期を遂げたのです。

「戦争を知る者として、その悲惨さを作品を通じて子供たちに伝える義務がある」と考えていた勝田稔男プロデューサーと、戦前の沖縄で生まれて強い反戦意識を持っていた脚本家の上原さんは、「特攻」を美化したくなかったのかもしれません。『ゲッターロボ大全』(双葉社)の解説は、作品全体に漂う「反戦作品としてのムード」を指摘しています。『ゲッターロボ』は、カッコよく勇ましいだけのロボットアニメではなかったのです。

 高い人気を誇った『ゲッターロボ』は『ゲッターロボG』(1975年)へと続き、武蔵の後継者として「車弁慶」が登場しました。映画『グレートマジンガー対ゲッターロボG 空中大激突』(1975年)では、異なる形で武蔵の戦死と新旧ゲッターロボの交代が描かれています。

 その後も原作者の石川賢先生をはじめとする多くのクリエイターによって、メディアを超えた壮大な「ゲッターロボサーガ」が紡がれていきました。

(大山くまお)

【画像】超かっけぇ! こちらが実写版の「ゲッターロボ」3態、思わず二度見間違いなし!

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