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放送開始したドラマ『浦安鉄筋家族』、コンプライアンスにあえて逆らう挑戦も?

コンプライアンスに逆行する問題シーン?

2018年に内容をリニューアルし、週刊少年チャンピオンで連載開始した『あっぱれ!浦安鉄筋家族』第1巻(秋田書店)
2018年に内容をリニューアルし、週刊少年チャンピオンで連載開始した『あっぱれ!浦安鉄筋家族』第1巻(秋田書店)

 ちなみに、記念すべき一発目のサブタイトルは、「コンプライアンス上等 ダメ親父に愛の禁煙刑!」でした。ご飯を食べるために自宅に戻った大鉄ですが、お小遣いの値上げを迫る桜たちと大ゲンカとなり、プロレス技の応酬となります。

 自宅で大暴れした罰として、大鉄は順子から禁煙することを命じられます。「酸素よりもニコチンがほしい」という大鉄は、わずか数分も禁煙を耐えることができません。順子の目を盗んで、原作でも有名な「タバコのカートン丸ごと喫い」を披露する大鉄でした。演技とはいえ、佐藤二朗さんの健康が心配です。

 サブタイトルにあるように一発目から、コンプライアンスを遵守するあまりに萎縮しがちな社会風潮にケンカを売るような内容でした。かつてTVではタバコのCMがばんばん流れ、刑事ドラマなどでは渋い大人の俳優たちがかっこよくタバコをたしなむシーンが描かれていたものです。しかし、喫煙シーンは未成年者に影響を与えるという理由から、「たばこの規制に関する世界保健機関枠組条約」が2005年に世界各国で発効されて以降、TVドラマや映画でストーリーに必要のない喫煙シーンは自粛されるようになりました。ディズニー映画は自社作品の喫煙シーンを厳しくカットしています。

 実写版『浦安鉄筋家族』は、未成年者に喫煙を勧めるという内容ではなく、ヘビースモーカーである大鉄が、やめられないタバコと愛する末っ子の裕太(キノスケ)が受動喫煙してしまう危険性との狭間で葛藤する人間ドラマとなっていました。あくまでも家族愛を描く物語上、必要なものとして喫煙シーンが描かれていたわけです。この調子で、今後もぜひ社会的タブーにどんどん挑んでほしいと思います。

「らむ~」でおなじみ、花丸木も登場

 現在放送中のNHK大河ドラマ『麒麟がくる』に織田信長役で出演している染谷将太さんが、『浦安鉄筋家族』で花丸木役を演じていることも話題を呼んでいます。桜のボーイフレンドの花丸木は、語尾に「らむ~」と付けるユニークな青年です。また、すぐ全裸になることでも知られています。染谷将太さんが原作の大ファンということから、大河ドラマとの異例の掛け持ちとなったようです。

 花丸木と喫茶店でお茶を楽しんでいた桜は、花丸木に父・大鉄のことを「あの喫煙量は人間のクズらむ~」とディスられ、思わずラリアットをぶちかましてしまいます。大鉄と大ゲンカした桜ですが、家族以外の人間から家族の悪口を言われるのは許せなかったのです。家族あるあるエピソードではないでしょうか。ダメ家族なんだけど、どこか羨ましくもあるおかしな家族、それが浦安鉄筋家族なのです。

 大河ドラマ『麒麟がくる』の4月12日の放送ではフンドシ一丁姿になった染谷将太さんですが、4月24日(金)放送予定の『浦安鉄筋家族』3発目では、さっそく脱ぎ姿を披露することになりそうです。小鉄の通う小学校の担任教師・春巻龍(大東俊介)は、いったいどれだけ悲惨な目にあうのでしょうか。原作にある排泄物ネタを、TVでどこまで描けるのかも気になります。変人ぞろいの深夜ドラマから、目が離せそうにありません。

(長野辰次)

※ドラマ24『浦安鉄筋家族』は、テレビ東京系にて、毎週金曜24時12分より放送中。

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