確かにオモロイけど「やりすぎ」「トラウマ」年齢制限つきの海外アニメ
日本でも人気の海外アニメには、独特なユーモアや世界観が魅力の作品が多くあります。さらにはコメディー調でありながら、過激なセリフや表現を含む衝撃的なシーンが描かれ、年齢制限が設けられた作品もありました。
攻めすぎの社会風刺に視聴者側もハラハラ?

海外のアニメは、日本と一味違うユニークな発想や表現を楽しめることが魅力のひとつです。なかには子供向けやコメディー調の作品に見えても、過激な表現やトラウマ描写が含まれ、視聴に年齢制限がかけられた作品もありました。
●『ソーセージ・パーティー』R15+
2016年に公開されたCGアニメ映画『ソーセージ・パーティー』は、スーパーマーケットに陳列された食材たちが過酷な運命と戦う大人向けコメディーです。食材をモチーフにした個性的なキャラが生み出す楽しげな雰囲気や、超有名作品のパロディーなど笑える要素がある一方で、残酷描写や宗教問題、同性愛などを扱う社会風刺的な側面も含まれています。
特にインパクトを与えたのは、それまで生き生きと描かれていた食材が調理、捕食されるシーンでした。ジャガイモの皮が剥かれる、人間に食べられたソーセージの子供たちが口のなかでバラバラになっていくなど、普段の料理が食材の視点で描かれ残酷ショーと化していきます。また、クライマックスでは、食材たちが乱交を繰り広げるという振り切った下ネタが満載です。
また、キャラ設定には人種や政治に関する要素が散りばめられており、「細かく考察すると真面目な作品」「世界の縮図のようだ」と評価する声もあります。まさに、大人向けのブラックコメディーでした。
●『サウスパーク 無修正映画版』R15+
アメリカで人気のTVアニメシリーズ『サウスパーク』は、コロラド州サウスパークに住む小学生たちが巻き起こす珍騒動や、痛烈な社会風刺を描いた作品です。2頭身のかわいらしいキャラクターデザインとは裏腹に、過激な表現やブラックユーモアで知られており、1999年にはR15+指定で『サウスパーク 無修正映画版』が公開されました。
物語は、小学生たちが観賞禁止のカナダ製映画を鑑賞し、その影響で禁止用語を連発することから始まります。これに怒ったPTAが、子どもたちの脳に禁止用語を抑制するチップを埋め込み、さらにカナダへの糾弾がエスカレートした結果、アメリカとカナダの全面戦争へと発展してしまいます。
同作ならではの有名人いじりや下ネタは健在で、公開当時イラクの大統領だったサッダーム・フセイン氏をサタンの愛人として登場させたり、とあるハリウッド女優に本筋とは関係なく下品な芸をさせたりと、攻めた内容が話題になりました。さらに、PTAの抗議が戦争の引き金となる展開などから「世界中の協会とPTAを激怒させた」作品とまで称されています。
●『ハッピー・ツリー・フレンズ』PG-12
アメリカ発のFlashアニメ『ハッピー・ツリー・フレンズ』は、ポップで愛らしいウサギやリスがモチーフのキャラたちの日常を描く、1話完結の作品です。彼らが遊んだり食事したりする姿は、一見すると子供向けアニメのようですが、実際はまったく異なります。動物たちは、落下や転倒などの些細なハプニングがきっかけで頭が吹き飛んだり、内臓を撒き散らしたりするなど、凄惨な死をとげてしまいます。
切断された断面や飛び出した内臓など、グロテスクな描写もリアルで「大人が見ても具合悪くなる」という声もあがるほど、スプラッターアニメとして名高い作品です。ほぼ毎回のように主要キャラが死亡するため、心穏やかに観られません。
12歳以下でも保護者の同意があれば視聴可能ですが、その刺激の強さを念頭に入れておく必要があるでしょう。
(LUIS FIELD)