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初期と描くジャンルも変わった? 画力や絵柄の変化が衝撃的な漫画家

長年にわたり活躍している漫画家の多くは、連載当初と比べて技術が大きく向上しています。今回は、そんな漫画家のなかでも、特に印象的な進化を遂げた方々を振り返ります。

原作者として有名だけど味のある絵にファンも多い

『モブサイコ100』最終第16巻(小学館)
『モブサイコ100』最終第16巻(小学館)

 人気作をいくつも生み、長く活躍している漫画家多くは、連載初期と比べて大きく上達し、画風も変化しています。今回は、印象的な上達や変化を見せた漫画家を振り返ります。

●ONE先生

 ONE先生は、村田雄介先生の作画で連載されている『ワンパンマン』の原作マンガや、『モブサイコ100』で知られています。

 ONE先生の『ワンパンマン』は、個人のWebサイトにアップロードする形で公開されており、当初は個性と迫力は抜きんでているものの、下描きに近いタッチで描かれた粗削りな作品でした。しかし、その後に出版された『モブサイコ100』では、もとの絵の味を残したシンプルな線で読みやすい画に進化しています。

 近年のONE先生は、「ウルトラジャンプ」(集英社)で連載中の『バグエゴ』や、「月刊少年シリウス」(講談社)で連載中の『バーサス』など、主にマンガ原作としての活躍を目にすることが多くなっていました。ただ、『ワンパンマン』の原作マンガは、2025年1月に更新されており、現在も連載が続いています。第1話からすべて閲覧可能なので、先生の絵の変化を確認してみてはいかがでしょうか。

●藤巻忠俊先生

 大ヒットした『黒子のバスケ』で知られる藤巻忠俊先生は、絵が上手くなった漫画家としてネットでたびたび名前が上がっています。2009年に連載開始した『黒子のバスケ』は、全30巻の長編マンガですが、連載当初はあまり画力を評価されていませんでした。

 しかし、連載中に輪郭や目鼻がはっきりとした絵柄に変わり、キャラの魅力が増しています。とくに主人公の「黒子テツヤ」に関しては、単行本の表紙を飾ることが多いため、容姿の変化が分かりやすく、「別人やん」「この成長がキセキ」など、その上達度がよく話題に上がっていました。

 現在は、学園コメディーアクション『キルアオ』を連載している藤巻先生は、さらに磨かれた画力で読者に楽しい作品を提供しています。

●八木教広先生

 八木教広先生は、TVアニメ化もされたマンガ『クレイモア』で知られる漫画家で、淡い色合いが特徴的な絵柄の先生です。『クレイモア』や『蒼穹のアリアドネ』など、ファンタジー系の作品のイメージが強いですが、初連載作品である『エンジェル伝説』は、ギャグマンガということもあって、現在とは全く違う濃い描写のキャラも見られました。

 とくに同作の主人公の「北野誠一」は、不良でも一目見ると逃げ出すほどの強面という設定で、作品序盤では、インパクト抜群の「怖い顔」が見られます。ただ、連載が進むにつれて、少しずつ顔立ちが優しくなり、中盤からは現在の絵柄に近い容姿になっていました。

 1巻と最終巻を比べると別人に見えるほど違っており、始めは周囲に恐れられていた北野が、徐々に馴染んでいく物語に合わせて意図的に変えていたのではないか、という意見もありました。

(SU_BU)

【画像】え…っ? 変わりすぎ…こちらが信じられないくらい上達と絵柄の変化があったマンガです(5枚)

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