いろんなタイプの衝撃アニメ映画 「お馴染みキャラが石化」「まさかのR指定」
アニメ映画は推奨年齢を設定できるため、TVアニメよりも大胆な表現が可能で、なかにはあまりにも衝撃的で観客にトラウマを残した作品も存在します。
観たら忘れられないトラウマ必至の衝撃アニメ映画

毎年数多くのアニメ映画が公開されており、なかには視聴者にトラウマを残した作品が存在します。R指定作品から意外な子供向け映画まで、特に衝撃的だったアニメ映画を振り返ります。
※この記事には『傷物語 -こよみヴァンプ-』『虐殺器官』『それいけ!アンパンマン いのちの星のドーリィ』のネタバレが含まれています。
●『傷物語 -こよみヴァンプ-』
劇場アニメ『傷物語 -こよみヴァンプ-』は、大ヒットした「物語」シリーズ『化物語』の前日譚にあたる作品です。同作は、主人公「阿良々木暦(あららぎ こよみ)」が吸血鬼となった経緯を描いた物語で、「I鉄血篇」「II 熱血篇」「III 冷血篇」の3部作として公開されました。
3作品ともグロテスクな描写が多く含まれており、とくに「II 熱血篇」「III 冷血篇」は、耐性がない方はトラウマになるレベルの場面が続くため、PG-12指定(12歳未満の鑑賞には親や保護者の助言や指導が必要)となっています。また、年齢指定がされていない「I鉄血篇」でも、切断された四肢やその切断面などが描かれました。
全体を通してグロ表現が多いものの、骨や内臓が飛散し首だけになっても即座に回復する、「不死身の吸血鬼」という設定を活かしたアニメならではの戦闘描写は、圧倒されるほどの迫力です。
●『虐殺器官』
アニメ映画『虐殺器官』は、伊藤計劃先生のSF小説を原作とする作品で、2017年に劇場公開されました。自由社会と監視社会、虐殺などをテーマにした大人向けの内容で、残酷な描写も含まれているため、R15+指定を受けています。
年齢制限に加えて『虐殺器官』という不穏なタイトルゆえに、ある程度の過激な表現には覚悟を持って視聴した方が多かったようです。それでも、虐殺や戦闘の描写に対しては「かなり生々しい」「無感情に子供を殺すのが怖い」など、そのリアルさに言及する感想が多々出ています。
ただ、PG-12で済んだ『傷物語 -こよみヴァンプ-』に比べて、意外にグロテスクな表現は少なめです。人が人を殺すリアリティーに加えテーマの重さも考慮して、年齢制限が設けられたのかもしれません。
●『それいけ!アンパンマン いのちの星のドーリィ』
「それいけ!アンパンマン」シリーズは、子供向けの優しい世界観ですが、そのなかの『いのちの星のドーリィ』(2006年)は異色の作品として知られています。同作は有名なテーマソングの歌詞にもある、「何のために生まれて、何をして生きるのか」という問いが物語の核となっていました。
子供に問いかけるには深すぎるテーマゆえに物語はかなりシリアスで、「アンパンマン」とゲストキャラ「ドーリィ」の「死」が描かれています。「ばいきんまん」が作り出したメカで泥になって、「いのちの星」が身体から抜けたアンパンマンは、「ジャムおじさん」が焼いた新しい顔も受け付けず、石化してその活動を停止しました。そして、アンパンマンを助けるため、ドーリィは自分のいのちの星を捧げたのです。
アンパンマンとドーリィの死は衝撃的で、子供の頃に観てトラウマになった人の意見が多く見られました。もちろん最終的にはハッピーエンドで幕を閉じますが、ドーリィに関しては疑似的な「葬儀」まで行われるなど、大人が観ても驚かされ感動するテーマと描写の作品です。
(SU_BU)