「AI小説」の大量生産、アニメ・マンガファンも他人事ではない? いま「投稿サイト」で起こっていること
この秋、小説投稿サイトを舞台に、生成AIを活用してつくられた作品が議論を巻き起こしました。マンガやアニメなどに展開される人気シリーズを次々と生み出した「投稿小説」の世界に、生成AIの大波が押し寄せているのです。
「小説家になる」という夢も塗りつぶされる?

2025年の現在、AIは社会のさまざまな場面で運用されるようになっており、業務効率化には必須の存在になりつつあります。しかし画像や文章などを出力する生成AIについては、クリエイターの権利を侵害することもあり、物議をかもすケースも増えています。いま、人気作品の「コミカライズ」「アニメ化」「映画化」の原点になることも多い「小説」創作の現場で、「AI小説」が問題となっているのです。
日本語で文章が書ける人ならば、「小説家になる」という夢を抱いたことがある人は多いのではないでしょうか。
競争こそ激しいものの、現在も次々と新人作家が誕生し、先輩作家たちと競い合いようにしてコミカライズや映像化といった次の「夢」を目指して突き進んでいます。もし映像化にこぎつけて人気が出れば、国内外から配信料などが支払われるため、大きな収入源ともなり得ます。日本のコンテンツが海外でも人気を集めている現在、作家は金銭面においても大きな恩恵を受けられる可能性があると言えるでしょう。
一方で、そのような夢をすべて塗りつぶしかねない大きな波が押し寄せています。
AI作品の「1位獲得」、大量投稿や大量更新も…?
2025年の10月末、小説投稿サイト「カクヨム」のユーザーに激震が走りました。AIから生成された小説が「週刊ランキング1位」を獲得したのです。
AIによる小説でも、ユーザーに支持されれば上位にランキングされるという事実は、非常に重い意味を持っています。なぜならば、AI小説は短時間で凄まじい物量を生成することができるからです。
11月に入り、ひとりのユーザーがAIで生成した小説「120作品」を1日でアップロードするという離れ業をやってのけました。実のところ、AIである程度読める小説を生成するのは簡単ではありません。AIを扱う技術のない者が出力しても、長くなればなるほどキャラクターやストーリーの整合性が取れなくなるからです。
なぜ筆者はそれを知っているのかというと、筆者自身、かつてAIでの小説生成を試みたことがあるからです。

