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『トルネコの大冒険』欲望に負けがちな4シーン「心的ダメージ強すぎ」「思考力を失う」

アイテム節約欲望はもはや主婦感覚!?

Vジャンプブックスゲームシリーズ『トルネコの大冒険 不思議のダンジョン』(集英社)
Vジャンプブックスゲームシリーズ『トルネコの大冒険 不思議のダンジョン』(集英社)

●せっかくのアイテムをムダにしたくない!

『トルネコ』のダンジョン内で手に入るアイテムは、ほとんどがランダムに出現します。何階下っても壺がまったく出てこない時もあれば、歩けど歩けどパンが見つからない時もあり。どんなアイテムでも次には出会えないかもしれないと思えば、雑に使う気にはなれないでしょう。

 たとえば大きいパンは満腹度を100回復してくれるのですが、満腹度20の時に食べればその20の分はムダになってしまいます。最高のパフォーマンスを引き出すには満腹度が0になってからの方がいいのです。これはもはや節約上手な主婦感覚?

 けれどもそんなふうに食べ惜しんでいると、泥のワナにかかってパンが腐ってしまうことも。こんなことならあの時食べればよかった……と、効果に欲をかいた自分を呪うやら恥じるやら。くさったパンは満腹度がピンチなら(満腹度が0を切るとHPが減っていってしまう)食べられないこともないのですが、ちからが下がるなどのマイナス効果も伴います。

 他にも一定ターンの間行動速度を上げる「すばやさのたね」やワナなどが見えるようになる「めぐすり草」などの便利アイテムは、今よりもっと使うのにふさわしい時があるのでは? と使い惜しんで、結局ため込むだけという事態も生まれます。これではもはや何のためにアイテムを拾っているのかも分からない、単なるアイテムコレクターです。

●ギリまで戦わなければもったいない!

『トルネコ』の世界では、同じフロアには一定ターン以上いることはできません。逆にいえば規定ターンまではいられるので、調子がよい時などはギリギリまで経験値稼ぎができるというワケです。

 規定ターンが近づいてきたことは4段階の風が吹いて知らせてくれます。一度目は微風、二度目は少し強くなり……四度目は強風で吹き飛ばされて冒険失敗となるので、その直前までは粘れるのです。

 その時大切なのは、ヤバイと思ったらすぐに別フロアに逃げられるよう、階段に近いところで戦うこと。が。そんな時にかぎって最後の最後にモンスターの特技で遠い部屋に吹き飛ばされたりして……たとえ隣の部屋だったとしても階段までの道のりは果てしなく遠く思えるでしょう。ギリのギリまで粘るべきではなかったと、欲に負けた自分を恨んでももう遅いのです。

●欲望に我を忘れる「はぐれメタル」

『トルネコ』界にはちらりと目の端に入っただけでも、プレイヤーが欲望に我を忘れてしまうモンスターがいます。なかなか出会えないお宝モンスター・はぐれメタルです。1体の経験値が200と高い上、倒すと高確率で、飲めば1レベルアップする「しあわせのたね」を落としてくれるのです。トルネコが成長すればするほど、レベルアップには膨大な経験値が必要になりますが、「しあわせのたね」はその時間と労力をすっ飛ばしてくれるのですから、目の色も変わろうというものです。

 はぐれメタルと出会えた千載一遇のチャンスを2倍にも3倍にもするため、プレイヤー必携のアイテムは分裂の杖。はぐれメタルに向かって振れば、1体のはぐれメタルが2体に、3体にと増殖していくのです。杖の限界まで増やしたら、あとは狩るのみ。防衛力は高いものの、地道に倒せば「しあわせのたね」の山が待っていると思えば、もうアドレナリンはMAXです。そして……一歩踏み出したとたんに落とし穴!? 限界まで増やしたはぐれメタルたちを残して階下へと落ちていくショックは、その後しばらくすべての思考力を失うほどです。

 攻撃に転ずる前に「めぐすり草」を飲んですべてのワナを見えるようにしておくのは基本中の基本なのですが、それを忘れてしまうほど、はぐれメタルは欲望を沸騰させるモンスターなのです。

 自らの欲で力尽き、挫折感を味わい、でもだからこそ何度でも挑戦したくなるゲーム『トルネコ』ですが、考えてみればそもそもトルネコは商人です。世界一の商人になるために珍しいアイテムを求めてダンジョンに挑んでいる、いわば欲の塊のような人間なわけですから、プレイヤーが欲を出すのも当然。『トルネコ』プレイヤーとしての最も正しい姿なのかもしれません。

(古屋啓子)

【画像】キャラいろいろ!『不思議のダンジョン』で好きなのは?(5枚)

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