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不遇! 強いのに速攻退場した悪役キャラたち 作者もうっかり「少し早過ぎた」

敵や悪側のキャラはほとんどの場合、主人公たちによって倒される運命にあります。しかし、四天王や六大将軍、七本槍など、何人かのセットで登場したのに、ひとりだけ序盤でやられてしまい、再登場もできなかった敵キャラも存在します。今回は、そんな強いはずなのに不遇な敵キャラを紹介します。

とどめを刺したのは私じゃないのに……惜しまれながらも序盤に退場したキャラ

ラストが表紙の『鋼の錬金術師 完全版』第6巻(スクウェア・エニックス)
ラストが表紙の『鋼の錬金術師 完全版』第6巻(スクウェア・エニックス)

 人気マンガの敵キャラのなかには、四天王や「○○大○○」などの、数人いるうちの強キャラのひとりとして登場しているのに、物語の展開上、早めにやられてしまい、再登場もできなかったキャラが存在します。そんな仲間はずれな敵キャラのなかで、あのキャラはもったいなかったな、と思える不遇なキャラを振り返ります。

●『鋼の錬金術師』のホムンクルス・ラスト

『鋼の錬金術師』に登場する七人のホムンクルスたちは、それぞれが特殊能力とバラバラにされても蘇る再生能力を持つ強敵です。そして、ホムンクルスたちのなかで唯一の女性型であるラスト(色欲)は、惜しまれながらも、もっとも早く退場したキャラでした。

 ラストは、手の先端を超高速で伸縮させて鋼鉄をも切り裂く「最強の矛」を武器としています。加えて、冷静沈着な頭脳も持っており、マース・ヒューズの暗殺や中央司令部勤務のジャン・ハボックと交際して情報を得ようとするなど、情報戦でも暗躍していました。妖艶な美貌も持ちあわせており、人気キャラのひとりです。

 そんなラストは、ロイ・マスタングとその部下たち、アルフォンス、バリー・ザ・チョッパーにアジトに侵入された際の戦いで最期を迎えます。ホムンクルスの超再生と「最強の矛」を活かして、マスタングに深手を負わせ、バリー・ザ・チョッパーをバラバラにするなど活躍を見せたラストでしたが、マスタングの奇襲によって機動力を封じられ、復活できなくなるまで燃やされ続けて倒されました。

 マスタングたちにアジトに侵入されたのは、マスタングの親友であるヒューズの暗殺がきっかけでしたが、彼にとどめを刺したのは、仲間のホムンクルスのエンヴィーです。そのエンヴィーが最終決戦まで生き残っているのに、割と序盤で退場させられたラストは不遇といえます。作者の荒川弘先生もお気に入りのキャラだったようで、「退場させるのが少し早過ぎた」とコメントしたこともありました。

●『HUNTER×HUNTER』の幻影旅団・ウボォーギン

『HUNTER×HUNTER』の「幻影旅団」は、悪役ながら美形キャラも多く、団員たちが人気投票で上位になるほど人気のある敵です。「ヨークシンシティ編」では、その幻影旅団に虐殺されたクルタ族の生き残りであるクラピカが彼らへの復讐を開始しました。そして、その最初のターゲットに選ばれたのが、ウボォーギンです。

 ウボォーギンは、「ヨークシンシティ編」のクラピカがゴンたちと合流する前という序盤に、クラピカによって倒されています。クラピカの念能力のひとつである「束縛する中指の鎖 (チェーンジェイル)」は、幻影旅団限定とはいえ、相手を強制的に念応力の使えない「絶」状態にするという強力なものでした。念を使った攻撃が戦いの根幹にある『HUNTER×HUNTER』の世界において、絶大な効果です。そして、強化系の能力者として圧倒的なパワーを誇るウボォーギンも、復讐に特化した能力を持つクラピカの存在を認知する前に襲われたため、倒されてしまいました。

 ウボォーギンは念能力使いの集団である「陰獣」を相手に無双した直後に殺されています。敵としてとんでもないインパクトを残した後の退場で、短いながら存在感を残しました。今でも「ウボォーギン」で検索すると、候補に「強すぎ」が出てくるほどの敵キャラです。

【画像】序盤でやられた不遇キャラといえば?(5枚)

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