「休載多すぎ」な名作マンガ3選 「無理に描けと言えない」理由も
ファンとしては作者の体調も作品も心配?

●2009年から休載中:『NANA』
カリスマ性を持ち、メジャーデビューを目指すボーカリストの大崎ナナと、平凡で天真爛漫な小松奈々というふたりの「NANA」が出会い、ひょんなことから同居することとなる『NANA』はアニメやゲーム、実写映画化もされた大人気マンガです。国内はもちろん、さまざまな国で翻訳されており、海外でも愛されています。
そんな『NANA』は、作者の矢沢あい先生が療養のため、連載誌『Cookie』2009年8月号より休載中。ファンとしては「矢沢先生にはゆっくり休んでほしい」と思いつつも、続きを読みたい気持ちも高まっているようです。
コミックスの『NANA』は80話まで収録されている第21巻まで発売されているものの、単行本派の人たちは休載直前の「Cookie」に掲載されていた、81話~84話を読めていない状態です。そのため、現在休載直前までのエピソードを読むには、掲載誌をどうにかして入手するほかありません。21巻がナナの恋人であるレンが事故死、お葬式と数年後のお墓参りのシーンで終わっているのも、単行本派にとってはますます続きが気になっている原因のひとつともいえます。
ちなみに、81~84話ではレンの死後、ショックから話せなくなったナナを支えようと、所属事務所の寮に住み込む奈々の様子や、かつて付き合っていたノブと奈々の微妙な関係性が描かれています。そして奈々をよく思わないノブの現在の恋人・百合がナナに厳しい言葉をかけ、不安そうな顔をするナナのコマで終わっているため、本誌で追っていた人も「この後どうなるの?」とハラハラしているようです。
2021年に開催された「矢沢あい展」では、矢沢先生からのコメントが発表されたほか、ナナと『天使なんかじゃない』の須藤晃がバイクに乗るキービジュアルが描き下ろされるなど、ファンは喜びを見せていました。矢沢先生本人のInstagramにもイラストが投稿されることがあり、ファンは続きが気になる気持ちは抑えながらも、回復を祈っています。
●あの有名人も完結を危ぶんでいる?:『ドリフターズ』
『HELLSING』などの作品で知られる平野耕太先生が手掛ける、中世のファンタジー風の異世界に召喚された古今東西の英雄たちが、派手なバトルを繰り広げる歴史ファンタジーマンガ『ドリフターズ』も、休載が多いために続きがなかなか読めないマンガのひとつです。2009年より連載開始したものの、連載13年目を迎えた現在発売された単行本は6巻にとどまっています。月刊誌「ヤングキングアワーズ」での連載ですが、2022年の1~12月号を振り返ると、3月号、8月号、11月号でのみ掲載された状態です。
年単位で休んでいるわけではないことと、休載理由が明確になっていないことから、ファンの間では「絵の緻密な作り込みから時間がかかっているのでは」「もしかして、平野先生が病気なのでは」との憶測も飛び交っています。
芸能界にも同作のファンは多く、バラエティ番組『アメトーーク』では、有吉弘行さんが好きなマンガとして『ドリフターズ』を紹介した際、「『ドリフターズ』が終わるのが早いか、作者の人が亡くなるのが早いか、そして俺が亡くなるのが早いか」と発言。このように、最新話が常に待ち望まれている状態です。ちなみに作者の平野先生は有吉さんの発言を受けて、SNSで「死ぬまでには終わらせます」と反応していました。
現在、連載では主人公・島津豊久や仲間たちが素性がわからない謎の人物・黒王との戦闘に挑んでいる最中です。掲載されたとしてもページ数が少なく、やきもきするファンも多いですが、完結に向けて期待も高まっています。
今回紹介した休載中のマンガは数あるなかの一部で、2010年から休載中の『BASTARD!!―暗黒の破壊神』(作:萩原一至)や、2015年から休載中の『バガボンド』(作:井上雄彦)など、再開が待たれている作品はまだまだあります。作者の創作のペースや体調の問題もあるため、無理に「頑張れ」とは言えないのがファン心理ですが、とはいえ「このまま続きが見られないのは嫌」「たま~にでいいから描いてください」と、待ち望んでいる読者が多いようです。
(田中泉)






