『ワンピース』ビビの祖先を「裏切り者」と呼ぶ理由 世界を守るためだった?
『ONE PIECE(ワンピース)』に登場するアラバスタ王国の王家・ネフェルタリ家は天竜人に「裏切り者」と言われています。ネフェルタリ家はなぜ、「裏切り者」になってしまったのでしょうか?
ビビの祖先は「世界」を守るために裏切った?

麦わらの一味の仲間でもある、アラバスタ王国の王女・ビビ。彼女は『ONE PIECE(ワンピース)』の「偉大なる航路(グランドライン)」の入り口から定期的に登場し、読者人気も高い人物です。そんなビビは、世界政府の創立に携わった「20人の王」の家門・ネフェルタリ家の一族でした。
「20人の王」は世界政府設立後、マリージョアに住居を移し、天竜人と呼ばれる存在になっていきました。そのなかで唯一、マリージョアに移住しなかったのが、ネフェルタリ家でした。それが原因なのか、天竜人の最高位である五老星が、ネフェルタリ家を「裏切り者」と呼ぶシーンも描かれています。
では、ネフェルタリ家はどうしてほかの19人とともに、マリージョアへ住居を移さなかったのでしょうか?
多くの考察のうち、多数の読者が推している、ふたつの説について考察します。ひとつ目は「ドンキホーテ家をはじめとする19の家と、単純に意見が合わなかった」という説です。現在の天竜人と、ネフェルタリ家のビビやコブラを比べると、考え方や思想がまったく異なることは明確です。この考え方の違いが原因で、「19人の王とネフェルタリ家がケンカ別れをしたのでは?」と考える読者も多いようです。
しかし世界会議のあとに、コブラは五老星と謁見し、何やら話をしていた様子が描かれていました。もともと反りが合わずに別れた家門同士ならば、そもそも話をしようとするでしょうか?
確かに、世界政府を設立したのが約800年前なので、それだけ長い年月が経てば家門同士の確執もなくなるのかもしれません。ところが、五老星がネフェルタリ家を「裏切り者」とした発言から、その認識は変わっていないようです。以上のことから、単純にケンカ別れしただけ、という説は少し根拠に欠けるのかもしれません。
ふたつ目は、古代兵器「プルトン」を隠すため、という説です。「プルトン」は「ウォーターセブン」の技術者たちが作りあげたとされる、最強最悪の戦艦のことで、クロコダイルいわく、たった1発の攻撃で島ひとつを消し飛ばせるほどの力を秘めているそうです。
アラバスタ王国の地下に眠る「ポーネグリフ」には、「プルトン」についての情報が記されており、ネフェルタリ家が代々守ってきました。
実際に、ネフェルタリ家を「裏切り者」と言いつつも、世界政府がアラバスタに介入している様子はありません。この状況から、アラバスタがどこに「プルトン」があるのかを知っている、または隠しているため、「下手に手を出せないのでは?」と考えられます。
また、ネフェルタリ家の最初の王は、世界政府を設立した際に将来的な組織の暴走を危惧し、「世界政府の抑止力のひとつとして『プルトン』を隠したのでは?」と推測が立てられています。読者からも「聞けば聞くほどキナ臭い」「一応つじつまも合う」などと、この説に肯定的な意見が多いです。
さらに、天竜人が「プルトン」の存在を知っていれば「裏切り者」と呼ばれることにも納得できます。また、世界会議後の話の内容が「『プルトン』について」であれば、「裏切り者」とはいえ、話を聞かざるを得なかったのではないでしょうか?
最終章突入後もネフェルタリ家に関する驚きの情報が、たびたび登場しています。今後のエピソードで「ネフェルタリ家がマリージョアへ移住しなかった理由」が明かされる日が待ち遠しいです。
(マグミクス編集部)