【漫画】体に植物が生える世界 美しい花を持つアイドルの「嘘」がバレて? 結末が泣ける
人間は皆、体から植物を生やしている。そんな世界で、アイドルグループのセンターを務める女の子・くらしーは「千年に一度」と言われる美しい花を咲かせ、絶大な人気を誇っていました。しかし彼女には誰にも知られたくない秘密が……。漫画家・追本さんのマンガが「尊い」「泣いた」とTwitterで反響を集めています。
秘密がバレて大騒動に! アイドルの決断に「勇気もらった」
人間は皆、体のどこかから植物を生やしている。この世は花が全て……。そんな世界で、アイドルグループ「リリアン」のセンター・くらしーこと倉指さんは「千年に一度」と言われる美しい花を咲かせ、若者たちの憧れとして絶大な人気を誇っていました。しかし彼女には、誰にも知られたくない秘密が。ある日彼女の通う高校で、ひとりの男子にその秘密がバレてしまい……。
漫画家・追本さん(@imokun_)による創作マンガ『「生えないアイドル」の話』がTwitterで公開されました。本作は「月刊少年シリウス」にて連載されていた『花は口ほどにモノを言う』からの一編。さまざまな女の子たちの恋模様を色とりどりの植物とともに描くオムニバス・ストーリーで、特殊な設定ながらも、人間が抱える普遍的な悩みにそっと寄り添い、勇気付けてくれる作品です。
読者からは「素敵」「尊い」「泣いた」「世界観が好き」「花の意味が主人公たちに当てはまってる」などの声があがりました。Twitter投稿には2.4万いいねの反響が集まっています。
作者の追本さんに、お話を聞きました。
ーー追本さんの漫画家としてのデビューのきっかけを教えて下さい。
「月刊少年シリウス」の新人賞で描いた話(『花は口ほどにモノを言う』1話)が、「ツイシリ」というシリウス編集部が運営しているTwitterアカウントに掲載されたのがきっかけでした。そのツイートがたくさんの方に見てもらえたことで連載化が決定したので、読者の皆様には感謝しかありません。
ーー『花は口ほどにモノを言う』は「人間の体から植物が生えている世界」という設定が斬新ですが、お話はどのように生まれたのでしょうか?
体から植物を生やしているのは、新人賞の作品を考えるときに何となく「植物を描きたいなー」と思ったのがきっかけでした。始めのうちは感情が高ぶると花が生えてしまうとか、生えすぎて人の邪魔をしてしまうという程度の設定だったのですが、植物を調べているうちに花言葉の多さに気が付きました。ポジティブな言葉から少し怖い言葉まで……それが面白くて物語に取り入れたいと思い、今のような世界観になりました。
ーー作品に対する反応で、特に印象に残った読者の声について、教えて下さい。
これはどの話でもあった感想ですが、「自分に生えるならこんな花」というコメントが印象的でした。物語の世界に入り込んでもらえたようでうれしかったです。
ーー『花は口ほどにモノを言う』の単行本全2巻が発売中です。収録内容や見どころなどをご紹介いただけますか?
体に植物が生える世界なんて一見非現実的ですが、他人と見た目が違ったり、外見で判断されてしまったり、他人の評価が気になってしまったりなど、主人公たちのコンプレックスは共感していただける部分も多いのではないでしょうか。
本作はそのどれもが受け入れてもらえる物語なので、読んで下さった方が自分を好きだと思えるきっかけになれる、そんな作品だと思います。
ーー今後の創作活動について教えて下さい。
現在「コミックDAYS」で『クラゲの骨は青』という作品を連載中です。今までの作品とは雰囲気がガラッと変わるので、『花は口ほどにモノを言う』の読者の方はビックリされるかもしれませんが(笑)。2023年7月7日には単行本第1巻が発売されるので、機会があれば読んでいただけるとうれしいです。
●「コミックDAYS」で連載中の『クラゲの骨は青』はこちら
(マグミクス編集部)