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『エリア88』新谷かおる氏が語る、愛すべき航空機たち 「原点は松本零士氏のスタジオに」

航空戦記マンガの「持ち込み」が転機に

『新谷かおる航空機グラフィティ 著者が語るビジュアルガイド』(玄光社)。帯には「私が描いた飛行機は、みんな愛すべきキャラクターです」という著者の推薦文が入る。
『新谷かおる航空機グラフィティ 著者が語るビジュアルガイド』(玄光社)。帯には「私が描いた飛行機は、みんな愛すべきキャラクターです」という著者の推薦文が入る。

――新谷かおるさんは、高校卒業後しばらくしてから上京され、松本零士先生の零時社でお手伝いをしています。

新谷 零時社で、初めてお手伝いしたのが「戦場まんがシリーズ」の『音速雷撃隊』でした。太平洋戦争末期に、特攻兵器・桜花で散ったパイロットのお話です。見開き扉には、桜花を搭載した一式陸上攻撃機が描かれていますが、その直衛機の零戦をいきなり任されてビックリしました。

 零時社では、松本先生が買ってきたプラモデルの組み立てをした思い出があります。私は一生懸命組み立てるのですが、松本先生は「工場から出てきたばかりの新品のようだ」とおっしゃる。そして、私がきれいに仕上げたプラモデルに汚し加工をした挙句、線香の火を押し当てて「ブスブス」と穴を開けてしまうんです。「戦場から還ってきた飛行機は、こういう物なんだ」とおっしゃって、被弾痕を開けるわけですね。松本先生からは、「飛行機が被弾すれば、悲鳴を上げるし、被弾痕から血のようにオイルを流すんだ」と教わりました。飛行機を、単なるメカニックではなく「キャラクター」として描くという意味で、そのお話は私の作品に大きな影響を与えています。

――その後、新谷かおる先生は零時社から独立し、連載デビューをしています。

新谷 当時幼稚園入園を控えていた娘に、アシスタントではなく一人前のマンガ家として名乗れるようになりたいと思ったんです。零時社を辞めた後しばらくは、マンガを描き溜めていました。やがて妻(マンガ家・佐伯かよの)が背中を押してくれて、秋田書店の編集者に作品を持ち込みます。それが、今回の画集に生原画バージョンで収録された『翔ぶ日に…』です。私が少年時代から大好きだった航空戦記マンガ。これが契機となって、「月刊プレイコミック」で「戦場ロマン・シリーズ」の連載に漕ぎつけました。

【画像】『エリア88』だけじゃない、新谷かおるが描いたカッコいいプロペラ機たち(9枚)

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