「何やってんだ?」初期『キン肉マン』の格闘とは程遠いトンデモ超人バトルの数々
あの有名超人がトンデモバトルの犠牲に…

続いて、作中で描かれた2回目の超人オリンピックである、「第21回 超人オリンピック ザ・ビッグファイト」の予選の様子です。こちらでも、なかなかのトンデモバトルが見られました。
最初に行われたのが「恐怖の超人ふるいおとし」です。巨大なふるいには特殊な機能があり、やせすぎや太りすぎの超人が乗るとネットが伸縮して下に落ちるようになっています。「横になったり、つかまっていられたりしないの?」などと思ってはいけません。正々堂々とふるいにかけられるのが超人、なのでしょう、きっと。
第二次予選は、ガソリンで満たされた競技用プールを泳ぐ「恐怖の火炎地獄50メートル力泳」です。スタートから5秒するとガソリンに火がつけられ、炎に追いつかれないように泳がないといけません。泳ぐ力を試すのであれば、別にガソリンである必要は無いと思うのですが、緊張感を煽るために用いられたのでしょうか。なお、これが現実世界であるならば、火をつけようとした時点で気化したガソリンに引火し、大爆発を起こす恐れがあります。炎に追いつかれるどころの騒ぎではありませんね。
その次の第三次予選では、東京駅に止まる新幹線を押し出してどこの駅まで走らせられるかを競う「新幹線アタック」が行われました。最初にチャレンジしたタイルマンは、新幹線を博多駅まで走らせます。一方で、人気超人のひとりであるテリーマンは、新幹線を押し出した後、線路にいる子犬に気づき、自らの手で新幹線を停止させます。一度、手から離れた新幹線に触ると失格になるため、テリーマンは予選で姿を消しました。
テリーマンの優しさを表したエピソードではありますが、このような競技でテリーマンのバトルが見られなかったのは残念でなりません。
続く最終予選は、ローラースケートを履いて50kmを走破するルール無用のレース、つまり選手同士のバトルありという内容でした。それまでの予選に比べ真っ当な内容に見える気もしますが、トンデモの類には違いないでしょう。
マンガ『キン肉マン』において2回の「超人オリンピック」が描かれた時期というのは、ギャグマンガからスタートした同作が、格闘バトルマンガへとシフトしていく過渡期にあったと見ることができるでしょう。これらギャグ色の強いバトルは、作者であるゆでたまご先生の模索の跡とも映るのではないでしょうか。その結果として、今の洗練されたプロレス系格闘バトルがあるのでしょう。2024年から始まる新作アニメで見られる最新のバトルが楽しみですね。
(LUIS FIELD)


