超名作『Ace Attorney』ってなに? ゲームソフトの英語版ローカライズに見る翻訳の妙
日本独自の「専門用語」を英語ではどう表現している?

では、セガから発売されている「龍が如く」シリーズの英題はなんでしょうか。直訳すれば「Like A Dragon」となりますが、正解は『Yakuza』です。アメリカでは、日本のいわゆる「ヤクザ」のことをそのまま「yakuza」と呼称するので、『龍が如く』を直訳するよりも伝わりやすかったのかもしれませんね。ただ、今後は『Like A Dragon』と名称を変えることが明らかにされています。
同シリーズで描く、いわゆる「やくざ」の世界は、独特の専門用語も多いためセリフの翻訳具合も気になるところではないでしょうか。
目上の人に対したときの挨拶「お疲れさまです」は、英語版だと「Welcome back sir」と「Sir」をつける丁寧な言葉に訳されています。また専門用語である「シノギ」は、英語版では文脈に応じて「Business」や「Collection」になっていました。組織の役職「頭(カシラ)」は「Captain(キャプテン)」、「組長」は「Patriarch」で「家長」といった意味の言葉が使われています。カシラが「キャプテン」というのは、一見すると日本人としてはかなり違和感のある翻訳に思えますが、実はこれは「主将」を意味するものではなく、軍隊の階級のほうの「キャプテン=大尉」のニュアンスです。そう理解すれば、なんだかしっくりくる翻訳にも思えてきます。
日本生まれのゲームなのに、海外では別の名前で発売され、日本名では通じないというのはなんだか不思議な気がする一方、探してみたら、意外に日本で発売されている名前よりもしっくりくるタイトルがあるかもしれませんね。
(LUIS FIELD)

