「アニオリのせいで?」「この品質なら仕方ない」放送延期でも大好評だったアニメ
TVアニメのなかには、制作の都合で放送枠に収まらず、残りの話数が延期された作品も少なくありません。延期を経ても、そのクオリティーの高さから最後まで絶賛された作品を振り返ります。
「延期」した作品といえば……

昨今のTVアニメでは、物語が佳境に入ったタイミングで、制作上の都合により遅れが生じ、残りの話数が延期になった例も多々見受けられます。放送期間が空くことで視聴者の熱も冷めてしまいそうですが、いざ放送されると高い完成度が評価され、好評のまま幕を閉じた作品もありました。
戦車を使った武道「戦車道」が大和撫子のたしなみとされている世界で、大洗女子学園の生徒たちが戦車道全国大会に出場し、優勝を目指すオリジナルTVアニメ『ガールズ&パンツァー』は、2012年10月から1クールで放送されています。
本作は、ハイクオリティーな作画やアツい物語で、14年間高い人気を博してきました。しかし、作品の質と制作時間のバランスを取るのは容易ではありません。制作にこだわった結果、スケジュールに遅れが生じ、戦車道全国大会の決勝戦を描く第11話と第12話は当初の放送予定に間に合わず、2013年3月に放送されることになりました。
当時としては質を優先させる作品は珍しく、この放送延期は大きな話題となりましたが、第11話と第12話は待望の最終決戦にふさわしい完成度で、ファンからは「待った甲斐があるすばらしい仕上がり」「これだけのものを見せてくれた以上、文句も言えない」と絶賛されています。なお、TVアニメの続編となる『ガールズ&パンツァー 劇場版』も公開時期を2014年から2015年へ延期されており、「ガールズ&パンツァー」シリーズといえば「延期」を思い浮かべる人も少なくないようです。
2023年7月から1クールで放送された『ゾン100〜ゾンビになるまでにしたい100のこと〜』(原作:麻生羽呂/作画:高田康太郎)は、世界がゾンビ・パンデミックに見舞われたことをきっかけに、ブラック企業から解放された「天道輝」が、「ゾンビになるまでにしたい100のこと」というリストを作り、仲間たちとひとつずつ叶えていく物語です。
放送開始当初は、「覇権作品」ともささやかれていた本作ですが、特番や制作遅延による総集編を挟んだ影響でスケジュールがずれ込み1クールでは完結できず、第10話以降の放送が延期されます。直前の第9話では物語がクライマックスへ向けて動き出していただけに、延期を残念がる声が相次ぎました。
第10話以降は放送終了後の約3か月後となる12月に一挙放送され、無事に大団円を迎えています。視聴者からは、「満足度が高かっただけに、放送延期さえなければもっと評価される作品だったのではと残念でならない」「放送延期で離れた人が多かったのが残念だけど、クオリティーや神OP、EDへの入り方などどれも最高」と、質が高いだけに惜しむ声があがっています。
そのほか、驚きの理由で延期になったのが、2015年4月から1クールで放送された『血界戦線』(原作:内藤泰弘)です。現世と異界が交わる剣呑な街「ヘルサレムズ・ロット」を舞台に、街の均衡を守る秘密結社「ライブラ」の活躍を描いています。
本作は、原作者監修によるアニメオリジナルキャラを交えた構成が展開され、ラストも原作とは異なる結末が描かれました。その改変は「良改変」と高く評価され、人気を博しています。しかし、最終話は30分枠で収まらなかったことから延期となり、放送終了後から3か月以上が経った10月に本編を46分に拡大して放送されました。
異例の理由による延期は当時話題となりましたが、「最終話はストーリーや壮大な背景画、音楽と本当にどれをとっても最高だった」「アニオリ展開にして尺が足りずに延期したのは擁護できないけど、最終話の劇中でOPがかかるシーンは鳥肌もの。そこだけでも一見の価値はある」と、出来栄えは高く評価されています。
(LUIS FIELD)
