『ワンピ』ルフィの肉体はジョイボーイに乗っ取られた? 「おれが自由になった姿」とは
『ONE PIECE(ワンピース)』の主人公であるルフィは、カイドウ戦で一度死んだ……という不穏な説が存在することをご存じでしょうか。あくまでごく一部で盛り上がっているトンデモ考察ではありますが、ここからさらにジョイボーイの真相に迫ろうとするファンもいるようです。
「ジョイボーイが帰って来た!!」←真意とは

『ONE PIECE(ワンピース)』のルフィが食べた「悪魔の実」が「ゴムゴムの実」ではなく「ヒトヒトの実 幻獣種 モデル:ニカ」であったことは、今や多くの人が知っている事実でしょう。その力に目覚めたルフィは「ギア5(ニカ)」でカイドウを圧倒し、見事勝利を収めました。しかし、そんな展開をめぐって「ルフィの肉体はジョイボーイに乗っ取られている」という物騒な考察も挙がっているようです。
※本記事は『ONE PIECE(ワンピース)』第1061話の内容に触れています。ネタバレにご注意ください。
ルフィは過去3度にわたってカイドウに敗れており、4回目となる戦いでは「咆雷八卦(ほうらいはっけ)」によってトドメを刺されてしまいます。これによりルフィは完全に戦闘不能となり、作中のアナウンスでも「勝者“百獣のカイドウ”」と明確に敗北が示されました。
同シーンについて、一部の読者が唱えているのが「ルフィはこの時点で一度死んだ」という説です。かなり突飛な思い付きに見えるかもしれませんが、実際にカイドウは「“麦わらのルフィ”は死んだ!!!」と言い放っていました。
あえて突拍子もない説に乗っかるとして、死亡説が本当だとしたら、今生きているルフィはいったい何者なのでしょうか。もしかしたらルフィの肉体は「ジョイボーイ」に乗っ取られているのかもしれません。
ジョイボーイは「空白の100年」のあいだに実在した人物で、「ひとつなぎの大秘宝(ワンピース)」をラフテルに遺した存在ともいわれています。人名のような響きですが、称号や俗称のように使われることもあり、カイドウが海に沈みゆくルフィをながめながら「お前も…“ジョイボーイ”には……なれなかったか………!!」とぼやく場面もありました。
またルフィがニカの姿で復活した際も、その心音を感じ取った「象主(ズニーシャ)」が「間違いない そこにいるぞ」「ジョイボーイが……!!」「帰って来た!!!」と発言しています。
しかし仮にルフィの肉体がジョイボーイによって乗っ取られているのだとしたら、セリフの意味合いは少し変わってくるでしょう。2代目ジョイボーイとなったルフィに対して「ジョイボーイが帰って来た」といっていたのではなく、ルフィの肉体を乗っ取ったジョイボーイに対して「帰って来た」といっているわけですから……。
そうなると現在本編で展開されている「エッグヘッド編」で見せたルフィのセリフも、意味深に思えてきます。1061話でジュエリー・ボニーから「あの『手配書』何なんだ?」「髪白くなったのかと……」とニカの姿で写った手配書について聞かれた際、ルフィは「あれはおれが自由になった姿だ!!」と返答していました。もしこれがジョイボーイの発した言葉だとすれば、「自分の魂が自由になった」という意味にも解釈できるのではないでしょうか。
ただ、ジョイボーイに肉体を乗っ取られているからといって、ルフィが死んでいるとは限りません。ルフィは死んだのではなく、ジョイボーイとともに肉体を「共有」しているという線も考えられるからです。読者には知るすべもありませんが、実はルフィの内面では、ジョイボーイとの魂の対話が繰り広げられているのかもしれません。
もちろん、乗っ取られる前と後であまりルフィの言動に変化がなく、一緒に旅をしてきた仲間たちも気付いていないことはどう見ても不可解です。やはり半信半疑にならざるを得ない説ではあるでしょう。しかし同時に、大きなロマンを秘めていることも否定できません。
ジョイボーイとはいったい何者なのか、すべての謎が明かされる日は遠くないはずです。
(ハララ書房)