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『聖闘士星矢』なぜ冥王ハーデスの部下たちは聖闘士を侮るのか 聖戦では何度も敗北

『聖闘士星矢』において、女神アテナと聖闘士の最大の敵といえるのが、冥王ハーデスとその配下である冥闘士です。両者の争いは大抵アテナが勝っているようなのですが、ハーデス軍は聖闘士たちの実力を侮っています。なぜでしょうか。

毎回も負けているはずなのに……

冥界三巨頭のひとり、ラダマンティス。BANDAI SPIRITS「聖闘士聖衣神話EX ワイバーンラダマンティス ~ORIGINAL COLOR EDITION~」 (C)車田正美/集英社・東映アニメーション
冥界三巨頭のひとり、ラダマンティス。BANDAI SPIRITS「聖闘士聖衣神話EX ワイバーンラダマンティス ~ORIGINAL COLOR EDITION~」 (C)車田正美/集英社・東映アニメーション

 守護星座をモチーフにした鎧「聖衣(クロス)」を身にまとい、自分の内に眠る神秘的な力「小宇宙(コスモ)」を覚醒させることで、超人的な実力を発揮する「聖闘士(セイント)」を主役としたマンガ『聖闘士星矢』。

 聖闘士はギリシャ神話に登場する「女神アテナ」に仕え、地上を守る存在でもあります。何から地上を守っているのかといえば、ギリシャ神話の存在たちからです。

 特に、冥界を支配する神である、「冥王ハーデス」はアテナの宿敵であり、神話の時代から現代まで、何度も地上の支配権を巡って「聖戦」が行われたとされています。

 地上がハーデスに支配されていないところを見ると、この「聖戦」は、毎回アテナが勝利しているのでしょう。しかし、劇中のハーデス軍は「何度も負かされた強敵」であるはずの聖闘士を、常時侮ります。

 聖闘士たちの本拠地である「聖域十二宮」に攻め込んだ、ハーデス麾下の「冥闘士(スペクター)」たちは、乙女座の黄金聖闘士「シャカ」ひとりに壊滅されられていますが、負ける直前まで自信たっぷりな様子でした。

 星矢たちがハーデス城に乗り込んだ際にも、そうした描写は見られます。聖域十二宮や「海王ポセイドン」との戦いを乗り越え、聖闘士として高い実力を持つに至った「氷河」が、冥闘士「ゼーロス」を一撃で葬っても、冥界三巨頭のひとり「ラダマンティス」は顔色も変えません。

 この時点の氷河は、聖闘士の頂点に立つ黄金聖闘士「カミュ」の必殺技である「オーロラエクスキューション」を会得し、その身にまとった「青銅聖衣(ブロンズクロス)」もアテナの血で復活した強力なものですから、総合的に見て、黄金聖闘士と同等かそれ以上の実力を持っていたはずです。

 星矢たちの見立てでは、ラダマンティスは「黄金聖闘士でもザラにはいない実力者」でした。実際、黄金聖闘士で最強クラスの「カノン」との戦いでは一方的に負けていましたから、星矢たちとラダマンティスの実力はそれほどかけ離れていないはずです。

 にも関わらず、ラダマンティスどころか部下の「バレンタイン」すら、星矢たちを「雑魚にも入らない者」呼ばわりをし、止めを刺す価値もないと見逃すのです。

【画像】アテナの血を受けパワーアップした星矢たちの「最終青銅聖衣(原作準拠カラー版)」をチェックする(7枚)

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