『ドラクエ』ローラ姫救出後に「城に直帰してはいけない」ワケ リメイク版だけの「追加要素」も
ローラ姫を助けたらお城ではなく宿屋にゴー! 初代『ドラクエ』において、クリアまで一直線に進むと見落としてしまいやすい小ネタがあります。
ゲーム史に残る名ゼリフ「ゆうべはお楽しみでしたね」
1986年にファミコン版が発売された初代『ドラゴンクエスト』は、スマートフォンやNintedo Switch、PlayStation 4でリメイク版が配信されており、今でも気軽に遊ぶことができます。そんな本作の物語序盤の目的となるのが、囚われのローラ姫を救出することです。しかし、いざ助けたからといって城に直帰するのはもったいない! シリーズ1作目から込められていた、『ドラクエ』ならではの遊び心があるからです。
ローラ姫を救い出すと、主人公のグラフィックがいわゆる「お姫様だっこ」状態になります。使命感に満ちた人ほど大急ぎでお城へ戻りたくなるでしょうが、あえて宿屋に泊まると、宿の主人から「ゆうべはお楽しみでしたね」と言われるのは有名なネタです。
なお、ラダトームの町でなくともこのセリフは聴けるので、姫を助けてから少し遠回りしてマイラの村で一泊すると「姫と温泉宿でしっぽり」というシチュエーションになります。リメイク版であれば、姫を抱きかかえたままパフパフしてもらうこともできます。パフパフなる行為が一体どのようなものであるかは、ご想像にお任せします。アレですよアレ…マッサージかもしれませんし……。
●もっと遠回りして竜王の城へゴー!
もし主人公が重度の方向音痴だったら、ローラ姫が囚われていた洞くつをラダトームの城やマイラの村がある北側ではなく、反対の南側へ抜けてしまうかもしれません。こちらにはリムルダールの町や、諸悪の根源である竜王の城があります。
「どうせならこのまま、りゅうおうを倒しちゃえばいいんじゃない?」といわんばかりの勢いでローラ姫をお姫様抱っこしたまま竜王の城に突撃すると、リメイク版では「りゅうおう」が「ほほう、姫をわしの所まで連れてきてくれたのか? ごくろうであったな」とアオって(?)くれます。こんなプレイまで想定したテキストが用意されているとは芸が細かい!
たしかに「美姫をかばいながら、悪しき竜と対峙する」というシチュエーションは非常に映えます。人気イラストレーターとして知られた故・いのまたむつみさんによるハードカバー版『小説ドラゴンクエスト』の表紙イラストも、そのシチュエーションで描かれていたほどです。しかし、「映え」のためだけにわざわざ姫をそこまで連れていくのはさすがにアウトではないでしょうか。