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「ガンダム」の破壊者『Gガン』東方不敗マスター・アジア没後30年 なぜ途中で退場?

『機動武闘伝Gガンダム』の代表的キャラクターとして有名な「東方不敗マスター・アジア」。その最期が描かれて30年の月日が流れました。その最終回を思わせた超展開について振り返ってみましょう。

マスター・アジアの生き様を見よ!

主人公ドモン(右下)の師であり最大最強の敵、東方不敗マスター・アジア。「機動武闘伝Gガンダム 石破天驚 Blu-ray Box」ビジュアル (バンダイナムコフィルムワークス)
主人公ドモン(右下)の師であり最大最強の敵、東方不敗マスター・アジア。「機動武闘伝Gガンダム 石破天驚 Blu-ray Box」ビジュアル (バンダイナムコフィルムワークス)

 本日3月3日は、1995年に『機動武闘伝Gガンダム』第45話「さらば師匠! マスター・アジア、暁に死す」が放送された日です。今年で30年の時が経ちました。タイトルの通り、このエピソードで「東方不敗マスター・アジア」は壮絶な最期を迎えることになります。

 マスター・アジアといえば、『Gガンダム』という作品を象徴するキャラクターのひとりで、その登場により展開は加速し、作品の方向性が定まったといえるでしょう。その点では主人公「ドモン・カッシュ」と対になるキャラクター、陰の主人公ともいえる存在です。

『Gガンダム』という作品は、それまで閉塞気味だった「ガンダム」シリーズの自由度を上げ、一大コンテンツとなる礎となりました。その『Gガンダム』を方向づけたのですから、マスター・アジアの存在は「ガンダム」シリーズを変える要因となった大きなものといえるでしょう。

 そのようなマスター・アジアとの「決着」が最終回でなかったことも、『Gガンダム』らしいといえるかもしれません。本来ならマスター・アジアはラスボスに相応しい存在です。事実「ガンダム」シリーズ作品が複数混在するゲームなどでは、ラスボスたちを並べるとマスター・アジアが出てくることが少なくありません。

 それではどうしてマスター・アジアはラスボスにならなかったのでしょうか。いくつかの理由が考えられますが、もっとも大きな点として主人公であるドモンと師弟関係にあったことです。弟子が超えなければいけない師匠という大きな壁、それは主人公の成長譚にとってひとつの到達点(通過点)でしかなかったからでしょう。

 歴代ガンダムでいえば、主人公の前に立ちふさがる戦いのプロといった存在がありました。『機動戦士ガンダム』でいえば「アムロ・レイ」に対する「ランバ・ラル」のような存在です。マスター・アジアをそうした存在と見れば、決着が最終回にはならないというのも不思議ではありません。

 もちろんほかにもいくつか理由はありますが、筆者としてはその点が大きかったと考えています。そして、師弟の決着、「ガンダムファイト」の優勝という部分が最終回とならなかったことで、『Gガンダム』は怒涛の最終回を迎えることになりました。

【ツッコミは負け】こちら常識をぶち壊す東方不敗マスター・アジアの乗機です(6枚)

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