【漫画】電車がなかなか来ない…石川県の方言で話す一家に「一体、何の話を…?」「意味知りたい」
家族3人で東京観光に行ったとき、目的地へと向かう電車がなかなか来なかったことがありました。すると、弟が石川県の方言で、イライラした気持ちを口にしたのですが……。Instagramで公開されたマンガが、「わが家と同じ現象が(笑)」「その方言の意味、とても気になります!」と話題に。作者の「まえだ永吉」さんにお話を聞きました。
東京観光に来た、石川県在住の一家

家族で東京観光をしたときのワンシーンについて描いたマンガ「結局方言でしか話せんのやわ」が、Instagramで2100以上のいいねを集めて話題となっています。
石川県在住の家族が、東京へ観光に行ったときのエピソード。目的地へと向かう電車がなかなか来なかったので、弟が「え~んな! 本当に来(こ)んな!」と、石川県の方言を口にしました。それを聞いた母が、その方言をどういう意味で使っているのか、たずねたところ……。読者からは、「この前、わが家でも似たような現象がありました」「いったい、何の話をしているんだ(笑)」「意味が気になる!」などの声があがっています。
このマンガを描いたのは、Instagramでマンガを発表している、エッセイ漫画家の「まえだ永吉」さんです。まえだ永吉さんに、作品についてのお話を聞きました。
ーー標準語を話しているのを聞くと、違和感がありますか?
私の個人的な意見ですが、特に何も感じません。しかし、標準語のなかに石川県の方言が混ざっていると、違和感がありますね。 TVで石川県出身の方がインタビューを受けているときに、石川県の方言を話しているのを聞くと「あ、石川弁だ!」とつい反応してしまいます。
ーー作中に登場する、「え~んな」「はがいしい」という方言は、どのような意味で使いますか?
たとえば、「え~んな、なんしとらん!」「はがいしいなあ、もう」といった感じで、「もう!」「腹立たしいなあ」のように、ふたつとも主にイライラしているときに使います。ニュアンスとして使っている部分もあるので、意味を断言することはなかなか難しいですね(汗)。
ーーほかにも、よく使う方言はありますか?
「たいそい」「かたがる」はよく使います。「たいそい」は、「だるい」のようなイメージです。「たいそいから寝るわ」といった感じで使います。県外の短大に通っていた頃、気持ち的にだるいことを「たいそ~い」といったら「え、何?」「体操したいの?」とツッコまれたことがあり、「あ、これ方言なんだ」と気付かされました。
「かたがる」は「傾いている」という意味です。石川県には能登半島地震の影響で、電柱が傾いたままのところが結構あるのですが、それを見て「まだ、かたがったまんまやわ」などと使います。
ーーほかの地方の方言で、「この方言はかわいい」「好きだなあ」と思うものはありますか?
お笑い芸人の千鳥さんが好きなこともあってか、岡山弁が好きです。また、私がお笑い好きなこともあるかもしれませんが、関西弁も聞いていて気持ちがいいですね。
ーー作品について、どのような意見が寄せられていますか?
「分かる」「私はこういう方言もよく使う」など、石川県出身の方からはもちろん、北陸の方々からもコメントをいただきました。石川県といっても縦に長く、能登弁や加賀弁、金沢弁などがあるので、「知らない方言も結構あるな」と思いながらコメントを読ませていただきました。
ーーマンガを描き始めたのは、いつ頃からでしょうか?
「まえだ永吉」としてマンガを描き始めたのは、2023年からです。私の体験談や何気ない日常の出来事をマンガにして、ブログやSNSに投稿しています。
ーー今回のマンガを描いたきっかけを教えて下さい。
母と弟と一緒に東京へ行った際、駅のホームで話した何気ない会話のワンシーンなのですが、「もしかしてこの会話、東京の人たちには通じないんだろうか?」と思ったことがきっかけです。
ーー創作活動で今後、取り組んでいきたいことを教えて下さい。
体験談やエッセイ、創作などさまざまなジャンルのマンガを描きたいですね。今後とも皆さんに興味を持っていただけるようなマンガをたくさん描いていきたいです。
●まえだ永吉さん 過去のインタビュー
(マグミクス編集部)