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幼女が凶悪なMSで戦うギャップがたまらない? 『ガンダムZZ』プルツーの魅力とは?

『機動戦士ガンダムZZ』に登場したクローン少女「プルツー」は、天真爛漫な「エルピー・プル」に勝るとも劣らない人気を誇ります。あらためてプルツーの魅力を考えてみました。

誕生から40年経っても人気の「悪役幼女」

「Figure-rise Standard プルツー」(BANDAI SPIRITS) (C)創通・サンライズ
「Figure-rise Standard プルツー」(BANDAI SPIRITS) (C)創通・サンライズ

 2025年2月8日、BANDAI SPIRITSの「Figure-rise Standard」シリーズにて『機動戦士ガンダムZZ』の「プルツー」が発売され、ファンのあいだで争奪戦になったことが大きな話題となりました。

 1986年に登場してから40年近く経ちますが、今でもSNSには彼女のファンアートが数多く投稿されています。メインヒロインではなく、主人公「ジュドー・アーシタ」たちと敵対する側にもかかわらず、「エルピー・プル」とともに熱い支持を集めるプルツーの魅力とは何でしょうか?

 プルツーはネオ・ジオン軍で養成されたクローン少女兵士です。姿形は10歳の少女ながら、鋭い目つきの攻撃的な戦闘マシーンとして描写されていました。同じくクローンで先に登場していたプルは、10歳という年相応の無邪気で天真爛漫な少女らしさを存分に見せていましたが、プルツーにはそのような少女らしさはまったく見られません。

 初めて本格的に登場した第36話「重力下のプルツー」では、コールドスリープより目覚めた直後から、上官にあたる「グレミー・トト」に「物事が整理されたとは思えないな」と全裸のまま言い放つなど、冷静沈着かつ不遜な態度を見せています。

「サイコガンダムMk-II」に搭乗したプルツーは、ジュドーの「ZZガンダム」を追い詰めますが、重傷を負っていたプルが自らを犠牲にしてジュドーを救出します。プルの「わたしよ、死ねー!」という叫びは、プルツーの悲劇性を言い表していました。プルツーは自分の意思を持って動き始めた途端、もうひとりの自分に死を宣告されなければいけない存在だったのです。

 その後、「キュベレイMk-II」を経て、ネオ・ジオンの象徴として開発されたニュータイプ専用の巨大モビルスーツ(MS)「クィン・マンサ」に搭乗し、ガンダム・チームを追い詰めていきました。しかし、ジュドーとの対話やプルの思念体との遭遇のなかで揺らぎ続けたプルツーは、第46話「バイブレーション」でクィン・マンサから降りてジュドーのもとへ向かおうとしますが、爆発に巻き込まれて瀕死の重傷を負います。最終話「戦士、再び……」ではジュドーの無事を確認して、初めて安らかな表情を浮かべました。プルツーの生死は不明なままで、その後、幸せな人生が描かれることもありませんでした。

 わずかにジュドー、プル(の思念体)、民間人の少女「ルチーナ・レビン」と心を通わせましたが、プルツーが人の温かい心に触れた時間、安らぎを感じた時間はほぼ皆無だったといえるでしょう。プルや『機動戦士Zガンダム』に登場した強化人間「フォウ・ムラサメ」と比べても、プルツーの哀しさ、悲劇性は際立っています。

 可憐なルックスに反する険しい表情と大人びた言動、幼い少女でありながら巨大で凶々しいMSを駆って戦闘する姿、そして何より存在そのものが人間の歪んだ欲望から生まれた戦争の道具、クローン兵士であること。プルツーが備えるギャップと幸薄さ、悲劇性がファンの胸に刺さるのではないでしょうか。

『機動戦士ガンダムZZ』の放送終了後に発売された「月刊OUT」1987年7月号(みのり書房)は、北爪宏幸さんによる少女らしい表情を見せるプルとプルツーのイラストが表紙を飾りました。プルに抱きついて涙を流すプルツーのイラストも掲載されています。プルツーにも人の温もりを感じる場面があってほしいというファンの願いが具現化されたようです。ゲーム「スーパーロボット大戦』シリーズでは、プルとプルツーが協力して合体技を放つ展開も見られました。

 プルの誕生日は3月8日とされていますが、プルツーの生まれた日は定かではありません。ふたりが同じ日に生まれているのであれば、ふたり一緒に祝福してあげたい。毎年3月8日には、そうしたファンの気持ちがSNSにあふれているように感じます。

(大山くまお)

【画像】こちらが争奪戦となった「プルツー」&令和最新版の「姉」&「年上の末妹」です(32枚)

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