マンガ『ポケスペ』突然変わった作画担当の現在は? 体調不良と言っていたけど
『ポケットモンスターSPECIAL』の初期作画担当の真斗先生が、衝撃の「降板」をしてから20年余りがたちました。先生のその後は、どうなったのでしょうか。
「体調不良」で降板した「真斗先生」は今?

1997年に小学館の学年誌で連載がスタートしたマンガ『ポケットモンスターSPECIAL』(シナリオ:日下秀憲 作画:真斗、山本サトシ)、通称『ポケスペ』は、現在も第16章「スカーレット・バイオレット編」が配信サイト「週刊コロコロコミック」で連載が続いており、コミックスはなんと64巻まで刊行されています。
この『ポケスペ』といえば、ゲーム版、アニメ版とも異なるキャラクター設定、そして意外な展開が魅力でした。数ある「ポケモン」メディアミックスのなかでも、本作が一番好きだという人も多いのではないでしょうか。
ただ、『ポケスペ』の連載開始時点のリアルタイム世代には、忘れてはならない出来事がありました。それが、「作画担当」の変更です。2000年開始の第3章「金・銀・クリスタル編」の途中で、作画担当が「真斗」先生から「山本サトシ」先生に変わりました。
それにともない、バトルの真っ最中だった「金・銀」編の主人公「ゴールド」は一度、物語からフェードアウトし、代わりに「クリスタル」を主人公とした新たなる『ポケスペ』の続編が開始されたのです。
連載を追ってきた子供からすれば、これは『ポケスペ』の内容以上に衝撃的な展開でした。当然、作画担当者が変われば絵柄が変わります。それに加え、主人公も物語も一新となれば、戸惑いも非常に大きいものでした。
さらに、最も読者を「心配」させたのが、作画担当の変更理由が真斗先生の「体調不良」だった点です。一時的なものかと思ったものの、真斗先生はそのまま降板ということになりました。もう『ポケスペ』といえば、後継の山本サトシ先生の絵柄の方が広い世代に浸透していることでしょう。
そして、リアルタイム世代は、真斗先生のその後の体調に関して知らないまま、大人になっていったのです。これは大きな「心残り」ではないでしょうか。「ナゾノクサ」がメガネをかけたあの自画像が、懐かしくてなりません。その後、真斗先生は無事だったのでしょうか。
まず、真斗先生は自身のX(旧:Twitter)アカウントで、近況を発信してくれています。これは本当にうれしいことです。
さらに、「作家活動」も、真斗先生自身のペースで継続中です。「コミティア」へ出展することもありますし、これまで真斗先生が描いてきた自治体機関誌(公民館だよりなど)のイラストをまとめた冊子も委託通販されています。
それに時折、新規にイラストをアップしてくれており、これがひと目で真斗先生の絵柄と分かるものなのです。当時、あの柔らかでかわいい真斗キャラに慣れ親しんだ元少年少女は、きっと忘れ物を取りに来た気持ちになれるでしょう。
(片野)