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もうひとつの「ジオン勝利」エンド? 小説版『機動戦士ガンダム』一年戦争の顛末

最新作『ジークアクス』も最終回を迎えたところで、「ガンダム」シリーズにおける「シャア・アズナブル」を改めて振り返ると、彼の「ひとり勝ち」はいかにレアケースかがうかがえます。小説版『機動戦士ガンダム』の顛末を追いました。

小説版のシャアが歩んだ「少し異なる運命」

ララァの立ち位置もだいぶ違います。『機動戦士ガンダム I」著:富野由悠季 (KADOKAWA)
ララァの立ち位置もだいぶ違います。『機動戦士ガンダム I」著:富野由悠季 (KADOKAWA)

 おなじみ「シャア・アズナブル」が、アニメ『機動戦士ガンダム』から『Z』『逆襲のシャア』と続く物語で歩んだ道はご存じのとおりです。シリーズ最新作『機動戦士Gundam GQuuuuuuX(ジークアクス)』でも、シャアの思惑どおりにはコトが運びませんでした。

※以降、「ガンダム」シリーズ作品のネタバレが含まれます。

 一方で、「シャア大勝利エンド」といえるかもしれない作品も存在します。それは、富野由悠季監督がアニメ版と並行して執筆した小説版『機動戦士ガンダム』です。

 同作でもアニメ版と同じく「地球連邦軍」は反抗作戦「V作戦」を発動し、「ジオン公国軍」は徐々に追い詰められていきます。そして連邦軍の進撃が、サイド3宙域にあるジオン公国の本国「ズム・シティ」へいまにも迫ろうとするなか、両軍は宇宙要塞「ア・バオア・クー」にて最終決戦を迎えるのでした。

 もっとも、アニメ版と大きく異なるのは、シャアがジオン公国を牛耳る「ザビ家」を打倒するために、対立する連邦軍の「ペガサス・J(アニメ版のホワイトベース)」に共闘を持ちかけたことです。

 そのシャアの先兵としてペガサスに同盟を持ちかけようとした「シャリア・ブル」は、彼が放った思念を敵意と感じ取ったアムロによって討ち取られてしまいます。それでもアムロは、シャリアの真意をかろうじて受け取り、シャアの同盟要求をペガサスに届けようとするも、先走ったシャアの部下の攻撃によって命を落としてしまうのでした。

 このように、小説版において「アムロとシャアの決着」は、意外な結末を迎えています。

 やがて、ザビ家打倒を目指したシャアはクーデターを成功させ、ジオン公国は公王の「デギン・ソド・ザビ」を廃して共和制の新政府を樹立しました。それにともない地球連邦政府とジオン共和国の間で講和条約が締結されます。地球連邦もア・バオア・クーで放たれた戦略兵器「ソーラ・レイ」によって軍が壊滅的な打撃を受けており、戦争を続ける余力は残されていませんでした。

 戦いを生き残ったシャアは軍を再建するためにとどまり、ペガサスと僚艦の乗組員の半数はジオン国民になります。しかし、ペガサスに乗艦していたシャアの妹「セイラ・マス」は、ジオンに戻る道を選びませんでした。

 セイラとの別れ際にシャアは、「私はジオンにこだわってはいない……それに、アムロは人のさきがけだったのだ。まだ終わりはしない」と告げています。人類の革新にこだわっているあたり、どこかでシャアが野心を見せないとも限りません。

 果たして小説版のシャアは先々、どのような道を歩んでいくのでしょうか。なにせそこは、アムロもシャリアもいない世界なのです。

(LUIS FIELD)

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