血管切れちゃう? 「Zガンダム」の変形速度ヤバすぎる説 カミーユはなぜ平気なのか
「Zガンダム」はMS形態からウェイブライダー形態への変形がわずか0.5秒程度で完了するといいます。しかしながら、パイロットはその一瞬でコックピットごと大きく振り回されることに。これって、人間の身体で耐えられるものなのでしょうか?
超高速変形 パイロットが涼しい顔でいられるワケ

アニメ『機動戦士Zガンダム』の主人公機「Zガンダム」は、その可変機構を大きな特徴とする機体です。変形時には機体各部が複雑に動き、特にコクピットは機体中央のみぞおち付近から、頭部上方へと大きく移動します。
この変形時間は0.5秒程度といわれています。つまり、パイロットは一瞬のうちに機体中央部から頭部付近まで、文字通り振り回されることになるわけです。このときコックピットには大きなG(重力加速度)が加わっていると見られ、さらには、演出とはいえ横回転まで加えて変形させているシーンもあります。
それでもパイロットの「カミーユ・ビダン」がまったくもって涼しい顔をしていられるのはなぜなのか、いくつか仮説が考えられるでしょう。
ひとつは、「リニアシート万能説」です。『Zガンダム』の時代、MSのコックピットは「全天周モニター+リニアシート」というのが一般的で、そしてそのリニアシートにはGの緩和効果があるといい、従来のMSと比較すると乗り心地は劇的に改善されたといいます。Zガンダムの変形時にも、このリニアシートのG緩和効果が働いていると見るのは、そう的外れでもないでしょう。
一方で、その緩和効果がどの程度まで有効なものなのか、という疑問も残ります。やはり限界はあったようで、のちの『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』の時代には、パイロットのさらなる安全のため、「ショックバルーン」と呼ばれるエアバッグのような装置が実用化されていました。
不意の衝撃ではなく、変形のたびにかかるお約束のGなのだから、きっとそのあたりもちゃんと調整したリニアシートなのでは、という見方もできるでしょう。
もうひとつは、Zガンダムのパイロットには特殊な適性、すなわち強烈なGにも耐えられる強靭な肉体が求められるという説です。たしかに、カミーユは通っていた学校で格闘技をたしなんでおり、体は鍛えていたことでしょう。同じく「Z」を乗りこなしていた「ジュドー・アーシタ」や「ルー・ルカ」たちも、もしかすると相応に鍛え上げられた肉体の持ち主なのかもしれません。
さらにもうひとつ、考えられることとして、実際にはコックピット部分がほとんど動かない変形を実現している可能性です。映像では振り回されているように見えるものの、あくまでそう見えているだけで、実際にはコックピット部分に重心があって全体を振り回している……というのは、さすがに厳しいでしょうか。直感的にも受け入れがたいかもしれません。
無論、この「コックピットが瞬時に大きく動く」問題は、ほかの可変MSやMAの一部にも見られるものです。
なお現代の戦闘機パイロットは、9G程度が限界とされています。宇宙世紀の医療技術がどこまで進歩していても、人間の生理的限界を超えるのは困難でしょうから、あの素早い変形のなかでもパイロットにはそれ以下の負担しかかかっていない、という前提で考えるのがよさそうです。
ファンのあいだでも様々な意見が交わされてきました。技術的実現性に疑問を呈する声もあれば、「宇宙世紀の技術なら何とかなる」という擁護も見られます。
ただアニメーション作品である以上、そうした「正しい設定」よりも、視覚的インパクトが重視されるのは当然といえるかもしれませんね。
(マグミクス編集部)

