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『鬼滅』炭治郎の「刀投げ」は実際に当たる? リアル「忍者」に聞いて分かった意外な事実

『鬼滅の刃』主人公の炭治郎は、作中で刀などの武器を投げるシーンが多く、命中率はかなりのもの。ゲームやファンタジー作品でもたびたび描かれる「剣投げ」は、実際に当たるものなのでしょうか……? この疑問に答えてくれたのが、現代に生きる「忍者」のひとりでした。

なにはともあれ、実際に刀を投げてみた

「刀投げ」を実演する、「NINJA SAMURAI DOJO」のぶどうさん(以下すべてマグミクス編集部撮影)
「刀投げ」を実演する、「NINJA SAMURAI DOJO」のぶどうさん(以下すべてマグミクス編集部撮影)

 ファンタジー作品やゲームなどでは、剣を投げて敵に命中させるシーンがたびたび描かれています。「ファイナルファンタジー」シリーズに登場する「忍者」は、手裏剣のみならず、剣などあらゆる武器を「なげる」能力が特徴ですし、最近では『鬼滅の刃』主人公の炭治郎が、作中でたびたび刀を敵に命中させ、ファンの間でも話題になっています。

 ですが、実際に刀や剣を投げて命中させられるものなのでしょうか……? マグミクス編集部はこの素朴な疑問に答えてくれる方を探し当てました。現代に生きる「忍者」のひとりで、伝統的で本格的な忍者修行ができる「NINJA SAMURAI DOJO」(東京・浅草)の師範をつとめる「ぶどう」さんを訪ねました。聞き手は、フリーライターの忍者増田さんです。

* * *

忍者増田(以下、増田) 本日はよろしくお願いします。早速ですが、『鬼滅の刃』の炭治郎が作中でやっているような、「刀を投げて敵に当てる」は現実に可能なのでしょうか?

ぶどう これまで忍者についての研究で分かっている範囲で、できるだけお話したいと思います。ですが、いろいろ話す前にまず実際にやってみましょう。

増田 本当ですか! ぜひ拝見したいです!

ぶどうさんが考える、日本刀を投げる場合に「比較的投げやすい」持ち方
ぶどうさんが考える、日本刀を投げる場合に「比較的投げやすい」持ち方

ぶどう 道場で使っている模造刀(刃がついていないもの)を投げてみますね。炭治郎は刃が上向きになるように持って投げていると思いますが、刀の重心が刃の中ほどにありますから、まっすぐ飛ばすためには、刃の部分に手を添えた方が比較的投げやすいと思います。

 それでは、投げてみましょう!

(ガタン! と刀先が的にまっすぐ当たるものの、刃がついていないので刀は落下)

ぶどう この刀に刃がついていれば、刺さると思います。ただ、相当うまく投げないとまっすぐ飛ばず、刺さらないでしょうね。

増田 難しそうだけど、意外と練習すれば当たるような気がしてきました!

ぶどう ただ、当たり前ですが、主要な武器を自分の手から離すのはリスクは高いですし、投げて当たる確率も高くないです。練習すれば当てられないことはないが、あえて実践してもメリットがない……というのが現実的な結論でしょうか。気持ちとしてはファンタジーを否定したくはないのですが(笑)。

【画像】奥が深い、忍者の武器の数々。刀は意外な使い道も…?(10枚)

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