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『鬼滅の刃』冨岡義勇は“いい上司”? 名シーン・名セリフからにじむ有能さ

冨岡義勇は指導力・共感力も高い、上司の資質を持っている

●「わかるよ」冨岡義勇の指導法 実践編

 そして義勇の戦いに対する指導が次から始まります。まず、炭治郎の行動に対する評価を的確に下しています。

「なぜ さっきお前は妹に覆いかぶさった あんなことで守ったつもりか? なぜ斧を振らなかった なぜ俺に背中を見せた!!」

 炭治郎の「妹を守ろうとした」行動に対して「守れていなかった」と評価し「斧を振る」「背中を見せない」という正解を示します。さらに炭治郎の行動の結果として

「そのしくじりで妹を取られている」

 と、事実を的確に告げたうえで、次のように「最悪の事態」を言います。

「お前ごと妹を串刺しにしても良かったんだぞ」

ここまできちんと説明していれば、鬼とのかかわり方は「戦う」しかないと分かることでしょう。そう現実を教えながら、義勇は内心で悲しんでいます。

(お前が打ちのめされてるのはわかってる 家族を殺され妹は鬼になりつらいだろう さけびだしたいだろう わかるよ)

 原作マンガでは「わかるよ」に傍点がふられています。のちに明らかになることですが、「鬼殺隊」隊員は鬼に家族や大切な人を殺された経験者が多い組織です。義勇もまた鬼の被害者であったと推測できるシーンです。

 それでも、義勇は立ち上がり「柱」の地位まで手に入れて鬼と戦っています。その源となったのは「怒り」。

(怒れ 許せないという強く純粋な怒りは 手足を動かすための揺るぎない原動力になる)

 義勇は、炭治郎が鬼と戦い妹を治せるようになるために、わざと怒らせ厳しい言葉をかけているのかもしれません。

 そして激高した炭治郎は、義勇にフェイントを使った攻撃で一矢報います。傷すらつかなかった義勇ですが、炭治郎の戦闘センスに光るものを見ました。このあと、炭治郎を鬼殺隊に入隊させるため、鱗滝左近次に紹介するという、組織に必要な“名スカウトマン”ぶりも発揮します。 

●「修行し直せ戯け者!!」冨岡義勇、嘴平伊之助に対しても指導者っぷりを見せる

 那田蜘蛛山で、「十二鬼月」のひとりで「下弦の伍」である累と家族と戦った炭治郎、我妻善逸、そして嘴平伊之助。

 善戦はしたものの、相手は「下弦」といえども「十二鬼月」。その配下の「蜘蛛の鬼(父)」相手に戦った伊之助は首を握りつぶされそうになります。

 その瞬間、鬼の腕を切り落とした義勇。「水の呼吸 肆ノ型 打ち潮」でまるで豆腐のように鬼をばらばらにしてしまいました。これを見た伊之助は、生来の負けず嫌いと好戦的な性格から「俺と戦え」と言い始めます。

 冨岡義勇の返しは、いかにも指導者らしいものです。

「修行し直せ戯け者!!」

 そして伊之助を縛り上げてひと言。

「己の怪我の程度もわからない奴は戦いに関わるな」

 伊之助を縛るという形ながら保護して「けがの程度を理解しろ」と暗に諭してくれる義勇。指導者として素晴らしい限りです。

●「俺が来るまでよく堪えた 後は任せろ」冨岡義勇はかっこよすぎる指導者

 炭治郎は、那田蜘蛛山を支配する累と激突。禰豆子の「血鬼術」で、血液を使って鬼を燃やす「爆血」でサポートしても勝てません。さらに炭治郎は累の「血鬼術・殺目篭」で閉じ込められてしまいます。

 その、絶体絶命の危機に義勇が飛び込んできました。炭治郎が閉じ込められた「血鬼術・殺目篭」を切り払ってひと言。

「俺が来るまでよく堪えた 後は任せろ」

 文字通り、死ぬほど頑張った炭治郎に対して「よく堪えた」とほめてから「あとは任せろ」です。義勇がきちんと部下の評価をした上で責任を取る有能な指導者である、ということが分かる随一の名シーンです。

※禰豆子の「禰」は「ネ」+「爾」が正しい表記

(マグミクス編集部)

【画像】ぼっち感がたまらない!冨岡義勇のイラスト(6枚)

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