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クリリンがいなければゲームオーバーだった? 現代人にも通じる、危機管理能力の高さ

作品内の最強キャラが多すぎて、弱いと思われているクリリンですが、実は地球人最強と言われているほどの強さを誇ります。しかし、クリリンの真に誇るべきものは強さではなく、的確な判断力、危機回避能力の高さでした。

意外と忘れているクリリン初登場時のイメージ

著:鳥山明『DRAGON BALL』完全版第3巻(集英社)
著:鳥山明『DRAGON BALL』完全版第3巻(集英社)

『ドラゴンボール』で孫悟空のもっとも親しい友人、親友というとクリリンを思い起こす人が多いことでしょう。今はお互いに親友と認め合うふたりですが、初めて出会ったときはクリリンが一方的に悟空を嫌っていたことは意外と忘れていませんか?

 悟空が亀仙人のもとで修業をするとき、ほぼ同時に弟子入りをしたのがクリリンです。その後、兄弟弟子として競い合うことになりますが、この時のクリリンは平気でウソをつき、小ずるくて嫌な奴というイメージが強くありました。しかし、修行が終わって天下一武道会に出場する頃には悟空と仲良くなって、以降は初登場の頃のような陰湿なイメージは消えています。

 これは武道だけでなく、精神の教育にも力を入れている亀仙流の修行の成果かもしれません。または悟空の魅力も要因になっている可能性もあります。その後に出会う悪役からライバルになった天津飯、ピッコロ、ベジータの変遷を見ると、最初に悟空の影響で真人間になったのがクリリンだとしても不思議ではありません。ベジータとの最初の戦いで、クリリンが脱出しようとするベジータが改心しないと言ってとどめを刺そうとしたことも、自分の体験から基づいているとすれば納得のせりふです。

 そう思うと、もっとも早く悟空の影響で真人間になったクリリンが、もっとも成長したキャラとなったのは当たり前のことでした。それゆえに初見のイメージは微塵も感じさせないキャラに成長したのでしょう。

 ちなみに鳥山明先生が連載終了後に明かしたところによると、クリリンを最初はレギュラーにするつもりはなく、一度きりのキャラとして名前も適当に付けたとコメントしていました。描きながら先の話を考えるというスタンスの鳥山先生ならではのエピソードですね。ちなみに担当声優の田中真弓さんは、劇場映画『銀河鉄道の夜』のジョバンニの演技を見た鳥山先生からの指名だったそうです。

 クリリンというと、作中のメインキャラで初めて死んだことでファンに衝撃を与えました。さらにメインキャラで餃子と同じ3回の最多死亡数も記録。しかもアニメもカウントすると、マンガ原作の続きである『ドラゴンボールGT』でも1度死んでいますので、死亡数は単独1位という不名誉な記録になります。しかし、そんなにクリリンは何度も死ぬほど戦士として弱いのでしょうか? ……いえ、そんなことはありません。クリリンはそれだけ命が危うい最前線で常に戦う戦士だからだと筆者は思います。

 そこで作品を紐解いていくと、他の戦士には持ち合わせていないクリリンだけの長所が見えてきました。

【画像】クリリンを殺した敵たち

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