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うすた京介作品の名作ポエム・6選「サバディー」「体育すわりで尾けまわしたい」

キタナイものも美しく表現する、センス抜群のポエム

●「なんかのさなぎ」:『ピューと吹く!ジャガー』より

 ここからは、『ピューと吹く!ジャガー』に登場したポエムをご紹介します。まずは、ハマーのデビューシングル「なんかのさなぎ」です。作詞したのは、主人公のジャガーで、ダメ人間をターゲットに作詞し、売る気は全くなかったのですが、作中ではオリコンチャートにランクインするほど人気になりました。

 歌い出しは「メレンゲってなぁ~に? メレンゲってなんだYO~?(なんかのさなぎとかじゃない?)」というもので、PVでは土に埋められたハマーが歌っています。とてつもなくシュールな作風が、頭にこびりつくうえに、歌詞の後半には「上野公園のハトの方がオレよりメシ食ってる」といった、ハマーの自虐的な要素も含まれて、悲しさも漂わせます。作中では、感動の涙を流しながら聴くキャラクターが多いですが、読者は爆笑の涙を流しながら読めます。

●「天使の光」:『ピューと吹く!ジャガー』より

 続いては、人気バンドの作詞担当・ポギーが作ったポエム「天使の光」です。主人公のジャガーに「耳くそを表現してみろ」と言われ、即興で作るのですが、美しい言葉選びで周りを圧倒させます。

 ポギーは、歌詞のなかで「耳に残る光のカケラは砕け散ったダイヤモンド」と耳くそを美しく表現します。そして最後は、「初めて気付いた これは天使の贈り物……」と締めくくり、優しい感性を発揮します。おそらく、題材が耳くそと知らなければ、素敵なポエムだとしか思わないでしょう。

●「しょっぺえ太陽」:『ピューと吹く!ジャガー』より

 最後は、ハマーが作ったポエム「しょっぺえ太陽」です。釣り大会に参加したハマーが、突然、毒蛇にかまれてしまって気絶するのですが、そのときにが歌い上げた涙のポエムです。「太陽さんよ まだまだ沈まねえでくれよ 道に咲いた一輪の花に 光を どうか……」とカッコよく歌うのですが、歌詞がどんどん崩れていきます。

 ラストは、「アレ? だけど変じゃね このしょっぱいの わしの泪じゃね……」と、力尽きたことが分かるような歌詞で締めくくられます。このポエムで、ハマーの意識がだんだんと薄れていることにも気付けるので、どの部分で意識が飛びそうになっているかを想像しながら読むと、より楽しめます。

 このように、うすた京介作品には、数々のポエムが登場します。ギャグマンガとしてだけでなく、ポエム集としても楽しめます。うすた京介作品はもう読んだことがある、という方も再度、ポエム部分にも注目して読んでみてはいかがでしょうか。

(稲福竜生)

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