『クラスのスッギョンちゃん』お願い気づいて！ 教室の幽霊と少女の交流が気になりすぎる

怖いのにツッコミどころ満載？ 「幽霊＆転校生」の交流

　電子マンガ・ノベルサービス「ピッコマ」にて連載中の『クラスのスッギョンちゃん』は、なんとも不思議な雰囲気をまとったホラーマンガです。舞台となる鬼道高校（きどうこうこう）2年3組には、「スッギョン」という名前の、いわくつきの幽霊がいます。

　スッギョンは27年間、教室の席に座り続けるという謎多き幽霊です。「貞子」のように、髪を下ろしてクラスに居座るスッギョン。その風貌はただ「怖い」のひと言ですが、授業中に奇声を上げても、教頭先生に「うるさい！！」と怒られる始末。

　周りも、スッギョンを怖がりつつも彼女の存在を無視し続けて、学校生活を送っているのです。それでいいのか？　と疑問に感じたところで、ソウルから11年ぶりの転校生・ダウンがやってきて、この奇妙な学校の平穏が崩れていきます。

　周りとうまくなじめない性格のダウン。転校初日の自己紹介にも失敗して、「やっちゃった……」とうつむいてしまいます。そんな彼女に、先生はあろうことかクラスの空いている席＝スッギョンの近くの席に座るよう指示します。

　ダウンは当然、彼女を幽霊とは知りません。どこか雰囲気の暗い子と思いつつ、スッギョンにあいさつします。クラスメイトや先生はぎょっとするわけですが、いや普通にあいさつするでしょう。

　生徒たちは、ダウンの奇行（？）を遠巻きに見つつも、ギリギリの親切心で彼女をスッギョンから遠ざけようとします。過去にスッギョンと関わった生徒たちに不幸が訪れていることを知っている彼らは、ダウンにも「あいつとは関わるな」と警告するわけです。……待って、まずは彼女が「幽霊」であることを教えてあげて！

　しかし、スッギョンを人間と信じ込んでいるダウンは、理由なく「あいつと関わるな」と言われても納得できません。「スッギョンがいじめられている」と思い込んだ彼女は、スッギョンを守るために「この子と友達になる！」という決意を、さらに固めてしまいます。ああ、すれ違いがどんどん大きくなっていく……。

　教頭先生に至っては、スッギョンの長く続いた孤独をダウンが癒してくれるのではと、その交流について見守りを決め込んでいるではないですか。どうやら彼は、スッギョンの生前を知っている様子。でもね先生、何も知らない11年ぶりの転校生に、27年ものの幽霊を任せるって荷が重すぎませんか……？

『クラスのスッギョンちゃん』は、ホラー的演出と「そうはならんやろ！」というツッコミ要素が、不思議なバランスで成り立っている、これまでにあまり例のない物語です。しかも、徐々にスッギョンの過去が明かされれ、サスペンス的要素もストーリーに追加されます。

　ストーリーのカオス度が増すにつれ、皆さんはきっと「次の話はまだ？」と、最新話の更新が待ち遠しくなっていることでしょう。

（サトートモロー）

※『クラスのスッギョンちゃん』は、電子マンガ・ノベルサービス「ピッコマ」で連載中です。