『ちびまる子ちゃん』に「公式」の最終回はある? 事実無根の「都市伝説」も
さくら先生逝去後に発表された「最後のエピソード」とは?

原作コミックはさくら先生が逝去された年の2018年12月に17巻が刊行されています。さくら先生が描いたものとしては最後であり、帯には大きく「完結」と書かれていました。巻末の「さくらももこプロフィール」にも「漫画単行本『ちびまる子ちゃん』17巻(完結)」と記されています。
収録されている最後のエピソードは「おっちゃんのまほうカードの巻」。これは『ちびまる子ちゃん』誕生25周年を記念して、1巻に収録された「その1」をリメイクしたものです。
内容はほとんど一緒ですが、両者を比較してみると、お姉ちゃんがしっかり者になっていたり、100円くれたおじいちゃんの言葉が異なっていたりと、細かな差異が楽しめます。最後のコマは、まる子がお姉ちゃんと一緒に「甘味処みつや」を訪れて、「あしたから楽しい夏休みが始まります」というモノローグが重なるというものでした。
いったんは「完結」とされましたが、19年から新作マンガの不定期連載が再開します。これは、かつてアニメ用にさくら先生が書き下ろした脚本をもとに、30年以上にわたってアシスタントを務めた小萩ぼたん先生が作画を担当したもの。22年に10月コミック18巻として刊行されました。小萩先生がラジオ「さくらももこのオールナイトニッポン」に毎回送っていたイラストがさくら先生の目にとまり、アシスタントになったのだそうです。
18巻の最後のエピソードは「たこやきをつくろう」。まる子の懇願によって、たこやきを作る道具を買ったさくら家ですが、失敗したたこやきのほうが成功したものより美味しくて……という、実に『ちびまる子ちゃん』らしいお話でした。
アニメはまだ続いていますし、さくら先生の長男で現在は会社を引き継いで作品管理をしている三浦陽一郎さんによると、マンガになる前の脚本がまだたくさんあるそうです(NHK「ラジオ深夜便」2022年5月9日)。まだまだ『ちびまる子ちゃん』は「最終回」を迎えることはないようです。
(大山くまお)


