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衝撃的だった脇役キャラの「退場シーン」3選 「嫌だ!俺はまだ死にたくない!!」

フィクションとはいえ、アニメやマンガで描かれるキャラクターの死はいつ見ても胸が痛むものです。それはメインキャラに限った話ではなく、それほど本編で活躍しないモブキャラも例外ではありません。なかでも人びとの記憶に残った「モブキャラの退場シーン」といえば……。

心に深く刻み込まれる無慈悲な結末

『新世紀エヴァンゲリオン』などで知られる庵野秀明氏が総監督を担当! 画像はDVD「ふしぎの海のナディア VOL.01」(キングレコード)
『新世紀エヴァンゲリオン』などで知られる庵野秀明氏が総監督を担当! 画像はDVD「ふしぎの海のナディア VOL.01」(キングレコード)

 今も記憶に残るキャラクターの死――と聞いて、みなさんは誰を思い浮かべますか? 恐らく多くの人がメインキャラの死を思い浮かべると思いますが、本編でそこまで活躍しない脇役キャラも、時に壮絶な死に様を見せつけることがあります。

●『ふしぎの海のナディア』フェイト

 1990年よりNHKで放送された『ふしぎの海のナディア』は、ジュール・ヴェルヌの小説『海底2万マイル』を原案にしたSFファンタジー作品です。同作で衝撃的な最期を遂げた人物といえば、やはり「ノーチラス号」の乗組員・フェイトが挙げられるのではないでしょうか。

 彼の死が描かれたのは、アニメ第15話「ノーチラス最大の危機」。アメリカ艦隊からの集中砲火を受け、その衝撃でノーチラス号の補助機関室に有毒ガスが発生する事態に見舞われます。毒ガスが漏れ出さないよう遮断された機関室に取り残されてしまったのがフェイトでした。

 それでも直前まで毅然とした態度をとるフェイトですが、最後の最後で彼が口にした言葉は「嫌だぁぁぁぁああああっ!! 俺はまだ死にたくない!!」という悲痛な叫び。しかもフェイトがいる機関室の中の様子は一切描かれておらず、あえて表現しない手法は当時の視聴者に強烈なインパクトを与えました。

●『機動戦士ガンダム0080 ポケットの中の戦争』ミーシャ

 あえて直接的に描かれなかった死の描写といえば、「ガンダム」シリーズ初のOVA作品『機動戦士ガンダム0080 ポケットの中の戦争』にも似たような場面が登場します。ジオン公国軍の特殊部隊「サイクロプス隊」の一員であるミハイル・カミンスキー、通称ミーシャの戦死場面です。

 第4話「河を渡って木立を抜けて」では、彼が操縦するケンプファーとガンダムNT-1(アレックス)が交戦する展開に。ミーシャは必殺のチェーンマインを駆使して応戦するものの、アレックスから放たれたガトリングガンによってケンプファーもろとも木っ端微塵になってしまいます。

 その凄惨さは蜂の巣と化したコックピットの状態から見て取れますが、ガトリングガンが放たれた際のコックピットの様子はほとんど描かれていません。代わりに映し出されたのは、機内にぶら下がったスキットル(酒などを入れる小型の水筒)だけ。ネット上でも「直接見せない死の描写が逆にグサグサくる」などの反響が上がっていました。

●『名探偵コナン』浅井成実

『名探偵コナン』屈指の名エピソードとして知られている「ピアノソナタ『月光』殺人事件」は、犯人が死亡するという衝撃的な展開で幕を閉じます。助けに来たコナンの説得にも応じず、彼を窓の外に放り出した後、ひとり屋敷の中で炎に包まれながら死んでいくのです。「ありがとな、小さな探偵さん」と暗号化した楽譜をピアノで奏でながら……。

 この事件はコナン自身にも大きな影響を与えており、以降二度と自分の推理で犯人を死なせないことを決意しています。コナンに限らず、原作読者やアニメ視聴者にとっても心に深く刻まれた事件といえるのではないでしょうか。

 ここまで3人のキャラクターを取り上げてきましたが、いずれも共通する点はキャラクターの死が直接的に描かれていないことにあります。凄惨なグロ描写などが描かれるアニメも多い中、あえて映さない死の描写は視聴者により強烈なインパクトを与えたことでしょう。ひと口にアニメといっても、幅広い表現方法があることを痛感させられますね。

(ハララ書房)

【えぐっ…】トラウマ級の退場シーンが描かれたアニメ(4枚)

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