マリオが壊したブロックはキノコ王国の住人!?「実は怖い」名作ゲームの裏設定
『スーパーマリオ』で散々叩き壊したブロックのなかには姿を変えられたキノコ王国の住民が混ざっていたかも!? 『FFIII』の魔剣士は死ぬと体が消滅するって知ってた? 真相を知るとゾッとしてしまう、ファミコンを代表する名作ゲームの隠れた設定やイベントを紹介します。
名作ゲームのゾッとする設定、ご存じでしたか?

ゲーム開発が常に容量との戦いだったファミコン時代。『スーパーマリオブラザーズ』の容量はそこらのjpg画像1枚よりもずっと小さい……というのは有名な話です。それゆえに、あらすじはゲーム内で描写するのではなく説明書に記載したり、重要度の低い設定は説明書にすらも記載されなかったりと、ゲームを十分に楽しんでもなかなか見えてこない設定もできてしまいました。その一端を紹介しましょう。
●『スーパーマリオ』つくしやブロックはキノコ王国民だった!?
映画『ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー』の最終トレーラーが解禁され、映画の公開も楽しみな『スーパーマリオ』。そのシリーズ第一作目であるファミコンソフト『スーパーマリオブラザーズ』の説明書には、以下のような表記があるのをご存じでしょうか。
「キノコたちが住む王国に、強力な魔法を操るクッパの一族が侵略してきました。おとなしいキノコ一族は、皆その魔力によって岩やレンガ、つくしなどに姿を変えられてしまい、キノコ王国は亡びてしまったのです」
そう、キノコ王国にあるレンガは、キノコ王国の住民かもしれないのです。しかし、本作をプレイしたほぼすべてのマリオ(プレイヤー)は、スーパーキノコやファイヤフラワーを手にレンガ製のブロックを小気味よく叩いて壊したことでしょう。そのなかに住民たちはいたりしなかったでしょうか…いなかったことを願いたいですね!
●『ドラクエIII』城の片隅に魔王の使い魔が!
小学生が学校をサボって朝からゲームショップに並んだり、ホクホク顔で帰宅する彼らを待ち構えて中学生がカツアゲしたりと、ニュースにもなってしまうほどの社会現象を巻き起こした『ドラクエIII』。
砂漠の国イシスを訪れ、夜の城内を散策してみると隅の方に動かない猫の姿が。「もう寝ているのかな?」と話しかけてみると、なんとその猫は魔王バラモスの使い魔! 勇者たちに正体を感づかれた使い魔は流ちょうに言葉を話し「お前たちは無残な最期を遂げるだろうよ」という警告を発して姿を消します。
「自分はずっと見張られていた……!」と背筋が寒くなりました。実際のところはクリエイターのお遊びのようなもので、ここで使い魔と話したからといって何かが起きるわけではありません。しかし、当時まだ小学生だった筆者を震え上がらせるには十分な演出でした。
●『FFIII』力を得た代償で体が消滅!
戦闘中にHPがゼロになるとキャラクターがその場にバッタリ倒れこむ『FF』。シリーズ初期作品のキャラはデフォルメが効いた頭身だったため、その様子はどこかコミカルでもありました。
しかし、『FFIII』にはコミカルだなんて言っていられない演出がありました。パーティーの誰かが魔剣士か魔人にジョブチェンジした状態で戦闘不能になると、なんと体そのものが消えてしまうのです。魔剣士は身につけていた鎧のみ、魔人は被っていた帽子のみがその場にサラリと落ちます。「体はどこにいっちゃったの!?」と、驚きつつゾーッとした瞬間です。
時代はくだり、2020年。『ファイナルファンタジー』ポータルサイトで、同作に携わった石井浩一氏へのスペシャルインタビューが公開されました。石井氏によると魔剣士は「暗黒の契約で肉体に闇魔法の文字が刻まれており、戦闘不能時はその魔法の文字が魂と肉体を奪ってしまう」とのこと。細かいところまで設定が練られているんだな……と感銘を受けました。
知らなくてもゲームは十分に楽しめるものの、知るとより深みを増す裏設定がめずらしくなかったファミコンのソフトたち。あなたが昔夢中になったゲームにも、実はコワ~い設定が用意されていた…かもしれません。
(蚩尤)