わずか6分で退場! ジオン軍のMA「ザクレロ」 低い扱いの背景に「打ち切り」が?
十分な戦闘力はあったが、「相手」が悪かった?

しかし、ガンタンクの撃破には至らず、援護に現れたガンダムMAモード(ガンダム+GアーマーBパーツ)との交戦に入ります。このときビームライフルをはじき返すような描写が入っていますが、単に装甲が厚いのか、それとも何か仕掛けがあるのかは不明となっています。
結局ザクレロはヒートナタでガンダムの肘パーツを斬り飛ばしたものの、ビームサーベルを突き立てられて破壊されてしまいます。知らせを聞いたシャアは、損失を惜しむ様子も見せませんでした。
ちなみにザクレロの登場シーンは32話の開始6分程度(オープニング含む)で終了してしまいますが、このとき『ガンダム』の放送は43話までの短縮がすでに決まっていたため、強引に押し込んだと思われます。もし1話丸々ザクレロの戦いが描かれたらどのようなストーリーが描かれていたのでしょうか。なお、ザクレロが登場する一連のシーンはガンタンクの単騎宇宙戦闘シーンやガンダムMA形態など、見どころが多いシーンでもあります。
なお、ザクレロの開発に当たっては、短編小説「道化師の夜(著:岩佐まもる)」内で、ジオンの資産家・ヨッフム家により援助が行われていたことが明かされましたが、具体的な開発内容については特に言及はありません。なお、開発中止に至った理由は、当初は「機動力不足」とされていましたが、拡散メガ粒子砲の威力不足との説もあり、定まっていないのが実情です。
総じてザクレロは高い推力を活かして移動し、拡散メガ粒子砲で敵を痛打する一撃離脱戦法を指向した機体であり、用途通りに運用すれば十分な戦果をあげることができた機体であると思われます。
かつて富士急ハイランドにあった『機動戦士ガンダム」を題材にしたアトラクション「GUNDAM_THE_RIDE」では、サラミス級巡洋艦や護衛のモビルスーツ1個小隊を殲滅するなど十分な戦闘力を保有したモビルアーマーとして登場しており、本編での敗北は単に「戦ってはならない相手」に近接戦闘を挑んでしまったためでしょう。もしザクレロが量産されていたのであれば、ジオンの敗北は避けられないにしても連邦軍にとっては脅威になったのではないでしょうか。
(早川清一朗)



