TV局がアニメ枠をさらに増やす? クリエイター不足で浮上する、冷徹な「大人の事情」
近年のアニメ人気を背景に、テレビ朝日・日本テレビ・TBSなど各局がこぞってアニメ枠の拡大に乗り出しています。しかし、すでに年300本以上が放送されている現状に、さらなる枠が上乗せされることになります。「いったい誰が作るのか」という根本的な問いに、業界はまだ答えを出せいない状況です。
各TV局で進む「アニメ枠増加」の動き

近年のアニメ人気を受け、それぞれのTV局がアニメに力を入れるようになりました。複数のTV局からは、放送枠をさらに増やすと発表されています。しかしTV・配信アニメはすでに年300本以上が放送されており、「誰が見るのか」「誰が作るのか」という問題が発生しています。これ以上の枠の増加には、何か意味があるのでしょうか?
テレビ朝日の中期経営計画には「2029年までにアニメIP展開数を2倍にする」と記されています。2026年5月20日に発表された2026年3月期決算でもこの姿勢は変わっておらず、引き続きアニメに注力していると書かれていました。現在テレビ朝日は全国で5つのアニメ放送枠を抱えていますが、さらに深夜枠の増加が示唆されています。じきに新たな発表があるでしょう。
テレビ朝日だけでなく、他のTV局もアニメに力を入れています。日本国内だけではなく、海外での需要も期待できるアニメは配信料以外にも、グッズや音楽、イベントなどで多くの収益を見込める収益源として大きな期待をかけられているからです。
すでに10を超えるアニメ放送枠を抱えるフジテレビは海外の配信大手「クランチロール」や中国のプラットフォームである「bilibili」と連携した動きを見せています。さらに新作だけでなく、『鬼滅の刃』や『暗殺教室』など一定の人気を獲得している作品の再放送を行っています。特に『暗殺教室』は新作劇場版と連携する動きになっているのが、戦略性を感じさせます。
日本テレビは2026年4月から『葬送のフリーレン』や『薬屋のひとりごと』などを放送していた金曜23時台のアニメ枠を30分から1時間に拡大し、攻めの姿勢を見せています。
TBSは2025年7月にアニメーションを中心とした新会社「SAND B」を設立。代表取締役社長には、かつてテレビ東京でアニメ事業を育て上げた川崎由紀夫氏を迎え入れたことから見ても、本気度がうかがえます。





