『ドラ』『ポケモン』なぜ放送禁止に? 国民的アニメの何が彼らの一線を越えたのか
日本国内の我々にはおなじみすぎて、いわゆる「国民的アニメ」に数えられる作品でも、外国では放送禁止になっていることがあります。なにが原因でそのような措置を受けることになってしまったのでしょうか。
『ドラえもん』がバングラデシュで放送禁止の切実な理由

もはや説明不要であろう、おなじみのアニメ『ドラえもん』が、バングラデシュではなんと放送禁止です。同じく日本を代表するアニメ『ポケットモンスター』は、サウジアラビア政府から放送禁止令が出ています。
日本の、いわゆる「国民的アニメ」に数えられるこれら2作品が、なぜそのような憂き目を被っているのでしょうか。背景には、切実な文化的問題があるといわれています。
海外メディアによると、2013年に『ドラえもん』のアニメ放送がバングラデシュで禁止になった理由は、言語事情が関連しているとのことです。『ドラえもん』はヒンディー語で放映されていたそうですが、同国ではベンガル語を母国語とする子どもたちに悪影響を与える可能性があると判断されました。
実際に『ドラえもん』は、バングラデシュの子どもたちから絶大な支持を得ていて、家族の前でも母国語のベンガル語ではなくヒンディー語で会話を交わす子どもが目に見えて増えたといいます。また、『ドラえもん』の「ひみつ道具」を使用しのび太が勉強をなまける場面なども問題視されていたようです。
ネット上で見られるバングラデシュ国内の声を眺めてみたところ、「『ドラえもん』のアニメの最大の被害者は幼い子どもたち。子どもたちはベンガル語も流暢にはしゃべれないのに、ヒンディー語はすぐ覚えます。『ドラえもん』の放映をすぐ止めなければ、この年代ではベンガル語よりヒンディー語を話す人の方が、多くなることが懸念されるでしょう。バングラデシュでは、できるだけ早くこのチャンネルは閉鎖されるべきです」などといったように、実に切実な問題として認識されている様子がうかがえました。
言葉は、国家や民族の文化的アイデンティティのひとつという側面もあるため、これが脅かされる事態を阻止するがゆえの放送禁止、というわけですが、大好きな『ドラえもん』が観られなくなったことを思うと、子どもたちが気の毒でなりませんね。