ガンダムなの?ガンダムじゃないの? ファンの意見も分かれる、微妙な設定のMSたち
どう考えてもガンダムなのに名乗らないMSたち

個人的に、もっともガンダムか否かを悩んでいるMSが「MSN-100 百式」です。
百式は本来「Δ(デルタ)ガンダム」と呼ばれる可変MSでした。しかし、設計段階で変形するための強度が足りないことが判明。非変形MSの百式として再設計された経緯を持ちます。つまり当初は間違いなくガンダムタイプのMSでした。
前述のリック・ディアスを例に挙げると、ガンダムタイプは「見た目」も重要なことがわかります。その点では百式はスタイル的には基準をクリアしているのでしょう。実際、その後に「ガンダムチーム」の仲間入りをしています。
ところが現実世界で言うと、発表当時はガンダムではないとの記述もありました。その後も「ガンダム百式」のようにガンダムの名前を語っていないこともあり、どちらにも取れる微妙な扱いが続いています。もっとも、立ち位置から言えばガンダムで間違いないのでしょう。
これら「ガンダム問題」で話題に出ることがあまりないのですが、個人的に解説の必要があると思っているMSが「AMX-014 ドーベン・ウルフ」です。
このドーベン・ウルフはネオ・ジオンのMSですが、「MRX-009 サイコ・ガンダム」の小型化に成功した「ORX-013 ガンダムMk-V」を原型にしていました。つまり系列的にはガンダムタイプを名乗っても不思議ではないMSです。もっとも製造元のネオ・ジオンとしては、口が裂けてもガンダムとは言わないでしょう。
現実世界でのドーベン・ウルフ誕生にも複雑な事情がありました。もともとは「G-V(ジー・ファイブ)」という名称の連邦軍側MSとしてデザインされたものをネオ・ジオンのMSに変更しています。この際に頭部があまりにもガンダムすぎるという理由から、別なものに差し替えられます。
ちなみに、この時にボツとなった頭部デザインは「NZ-000 クィン・マンサ」に流用されました。このクィン・マンサもサイコ・ガンダムの技術を流用しているのですから、ある意味でガンダムタイプと言えるかもしれません。
こういった経緯のあるドーベン・ウルフですが、その後にも思わぬ展開がありました。後に改修されることになった「ARX-014 シルヴァ・バレト」の存在です。
このシルヴァ・バレトは残存するドーベン・ウルフを地球連邦軍が確保、その依頼でアナハイム・エレクトロニクスが改修したMSでした。それをビスト財団が横流しで入手します。この際に頭部がガンダムヘッドになります。
その後、この機体も改修されて「ARX-014S シルヴァ・バレト・サプレッサー」となりました。そのパイロットは元主人公であるバナージ・リンクス。ほとんどガンダムと言っても過言ではない機体となりました。むしろ「ガンダム」を名乗らないのが不思議なくらいでしょう。
この他にも、ガンダムかそうでないか議論されることがある機体はいくつもあります。単なる意見交換として問題にするにはいいかもしれませんが、結論が見えない以上、あまりに熱が入り過ぎて一方的な意見を押し付けるようなことは避けた方がいいかもしれません。
(加々美利治)




