スーパーナパームに耐熱フィルム…『ガンダム』の消えた「U.C.0079の技術」を検証
いわゆる「ファーストガンダム」TVシリーズには、その後の宇宙世紀に見られなくなった、オーバーテクノロジーとしか言いようのない武器や技術が登場します。なぜ消えてしまったのでしょうか。
初代ガンダムの謎技術3選 後の宇宙世紀で消滅した理由とは

初代『機動戦士ガンダム』は宇宙世紀シリーズの最初期にあたります。ですが、その後の時代には受け継がれなかった「オーバーテクノロジー」的なギミックが、いくつか存在しています。
そのひとつが、第2話に登場した「スーパーナパーム」です。これはコロニー内に残された「ガンダム」などの予備パーツを抹消する目的で使用された武装であり、実際に一瞬で完全焼却していました。
初代ガンダムの装甲材「ルナ・チタニウム合金」を構成する成分のひとつであるチタンの融点は摂氏約1668度です。対して、現実のナパーム弾は摂氏約900度から1300度で燃焼するとされています。「スーパー」と冠する以上、通常を超える焼夷能力を持っていたのでしょう。
それほどの威力がありながら、なぜか戦闘では一度も使われませんでした。ガンダムの装甲を焼却できるのなら、場合によっては「ビームライフル」以上の一撃必殺兵器になった可能性もあるはずです。
もっとも、宇宙空間には燃焼に必要な酸素が存在しません。また、それほど危険な焼夷兵器を艦内に大量搭載しておくのもリスクが大きく、結果として実用に耐えなかったのかもしれません。
次に挙げられるのが、第5話「大気圏突入」に登場した「耐熱フィルム」です。ガンダムの股間部からフィルム状の素材が展開し、全身を包み込むことで、大気圏への自由落下を乗り切っていました。
大気圏突入時の高熱は「空気との摩擦」ではなく、前方の空気が断熱圧縮されることで発生します。そのため、フィルム形状により高熱化した空気をうまく逃がせるのであれば、十分に現実性があるとの専門家の指摘もあります。
しかし、『機動戦士Zガンダム』で描かれた7年後の「グリプス戦役」では、機体全体を布状構造で包み込む「バリュートシステム」の使用が見られ、耐熱フィルムは姿を消していました。
劇中描写を見る限り、生きるか死ぬかの状況下で「股間部から手で引き出し、全身に巻き付ける」という操作を冷静に実行できる人物は、主人公の「アムロ・レイ」以外ほとんど考えられません。実際には、展開中の被弾や、形状崩壊による空力加熱の集中など、記録に残っていない失敗例が数多く存在した可能性もあります。







