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「イセリナって誰?」TV版を追わなきゃ知り得ない『ガンダム』の実は重要なエピソード

ガルマの婚約者イセリナが果たした重要な役割

そのスケールや付属のモビルスーツなどから実物の巨大さがうかがえる、BANDAI SPIRITS「1/1200 ガウ攻撃空母」 (C)創通・サンライズ
そのスケールや付属のモビルスーツなどから実物の巨大さがうかがえる、BANDAI SPIRITS「1/1200 ガウ攻撃空母」 (C)創通・サンライズ

 なお、戦闘に関してはかなりアグレッシブな描写が多い回でもあります。ガルマの婚約者だったイセリナ・エッシェンバッハは、戦死したガルマのかたきをその部下たちが討とうと試みていることを知り、強引に同行します。

 空でかたき討ち部隊を迎え撃つことになったホワイトベース隊は、アムロの「ガンダム」とリュウの「ガンキャノン」を出撃させ、なんとそのかたき討ち部隊が搭乗する大型輸送/爆撃機「ガウ」の上に飛び乗ります。左右でバランスを取りながら「ガウ」を破壊していく光景はなんともシュールな光景です。

 ジオン側の増援としてシャアも登場するものの、乗機はなんと偵察機の「ルッグン」で、まともにやり合う気は感じられません。それでも単騎で「ホワイトベース」に攻撃を仕掛け、爆弾を左舷エンジンに直撃させて不時着させたのは、流石シャアといえるでしょう。

 その後も「ガンダム」が新兵器「ビームジャベリン」で「ガウ」を真っ二つにする、イセリナが搭乗する「ガウ」が集中砲火で「ガンダム」のシールドを破壊するなど、この回でしか見られない戦闘描写が登場します。そもそもこの回はジオン側のモビルスーツが登場しない、極めてレアな回でもあるのです。

 最終的には、イセリナの乗る「ガウ」は「ガンダム」「ガンキャノン」「ガンタンク」の集中砲火を浴び墜落していきますが、なんとイセリナは「ガンダム」への体当たりを成功させます。大質量攻撃を受けた「ガンダム」は、ダメージを受けて故障し行動不能に陥りました。そう、イセリナは「ガンダム」を打ち倒す偉業を成し遂げたのです。

 しかしイセリナ自身は、墜落の際に大きなダメージを受けてしまいます。「ガンダム」から降りたアムロを見つけ、銃を向けたイセリナは、「ガルマさまの仇……」と呟いた直後に、苦しみながら「ガウ」から落下し若い命を散らしました。そもそもガルマの仇はシャアであり、ホワイトベース隊はシャアの道具に過ぎなかったことを考えれば、文字通り意味の無い戦いです。

 イセリナはアムロたちにより、名も知らぬ一般人として埋葬されましたが、仇と呼ばれたアムロはショックを隠しきれていませんでした。埋葬シーンの直後に始まる12話の予告では、アムロが戦場で新兵がかかる病気で白目になっているシーンが放送されており、イセリナとのやり取りがアムロの心に大きなダメージを与えたとも取れる描写となっています。

 本編中で語られ公開された情報からも、この第11話「イセリナ、恋のあと」は重要な回と思えるのですが、劇場化の際には「(作劇が)クサすぎる」という理由で外されてしまったのが残念ではあります。

(早川清一朗)

【画像】絶対やる気ないよね…増援のシャアが乗っていた「ルッグン」(4枚)

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