「もうひとりのシャンクス」登場か 『ワンピ』複数人説を裏付ける「新たな根拠」
かねてより『ONE PIECE(ワンピース)』の考察界隈では、「実はシャンクスは複数人いる」という説が多く見受けられます。もともとはいわゆるトンデモ説のひとつでしたが、ここへきて「本当に複数人いるのではないか」と有力視されているようです。
ついにシャンクスの父親(?)が登場

『ONE PIECE(ワンピース)』に登場するシャンクスは、実はひとりではなく、ルフィの敵となりうる「もうひとりのシャンクス」が存在する……。
これまで考察好きなファンのあいだでは、そんな説がささやかれてきました。今まではあくまで推測の域を出ていませんでしたが、最近の展開によって新たな根拠が飛び出したようです。
※この記事には『ONE PIECE』単行本未収録の内容が含まれています。
まず前提として、シャンクスにはフィガーランド・ガーリング聖という天竜人の息子だという説が存在します。劇場版『ONE PIECE FILM RED』において、五老星のひとりが「あの娘(ウタ)がフィガーランド家の血筋でもか?」と発言したことがすべてのきっかけでした。ここで五老星は、言外にシャンクスがフィガーランド家の血を引いていることを示唆しています。
そしてここ最近、「週刊少年ジャンプ」連載分の『ONE PIECE』で描かれているバーソロミュー・くまの過去編では、ガーリング聖がかつてゴッドバレー島で行われた「人間狩り」に参加していたことが判明しました。ゴッドバレー島といえば、かの有名な「ゴッドバレー事件」が起きた場所として知られています。
また『ONE PIECE FILM RED』の入場特典冊子「-巻四十億“RED”-」によれば、「ゴッドバレー事件」に乗じてゴール・D・ロジャーが奪った財宝のなかに、赤ん坊のシャンクスがまぎれ込んでいたそうです。つまり仮にシャンクスがガーリング聖の子供だった場合、時系列も含めて辻褄(つじつま)が合うでしょう。
そこで注目すべきは、第1096話「くまちー」で「人間狩り」に興じるガーリング聖が「見ていろ子供達…」と発言していたことです。このセリフから、ガーリング聖の子供はひとりではなく、複数人いると考えられます。そしてその子供たちが無事に育っているとすれば、現在の時間軸では、シャンクスと似た容姿のキャラクターが複数人いることになるのではないでしょうか。
そもそもシャンクスと若かりし頃のガーリング聖は見た目が似ているため、シャンクスと「兄弟」が瓜ふたつだったとしても、おかしくはないかもしれません。
この展開を踏まえると、「シャンクス複数人説」がにわかに真実味を帯びてくるように思われます。あらためて振り返ると、シャンクスは当初ルフィの恩人として登場しますが、そのあと怪しい言動を見せるシーンがちらほら登場しました。
「世界会議(レヴェリー)編」では、海賊であるはずのシャンクスがなぜか五老星から特別待遇を受け、意味深な報告を行おうとしているところが描かれています。ほかにも「マリンフォード頂上戦争編」では、新世界にいたはずのシャンクスがたった1日でマリンフォードに現れる展開となっており、考察が盛り上がりました。
その一方で、「ワノ国編」や『ONE PIECE FILM RED』を見るかぎり、ルフィが憧れた立派な海賊としてのシャンクスはたしかに実在しています。そうなると、天竜人とつながりがあるほうのシャンクスは「別人」ということになるでしょう。
もしシャンクスにそっくりな「兄弟」が存在するとすれば、こうした疑念は一気に解決を迎えます。その人物はずっと天竜人として生きており、「神の騎士団」の最高司令官であるガーリング聖の権威を受け継いでいるため、五老星から特別扱いされているのかもしれません。
天竜人はルフィたちとも因縁が強く、最終的には全面的な衝突が巻き起こることも予想されています。そこで「もうひとりのシャンクス」が、ラスボスとして立ちはだかる可能性も出てきました。物語がクライマックスに突入し、すべての真相が明らかになる日が待ちきれません。
(ハララ書房)