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正義の味方が帰らぬ存在に? 昭和の子供を絶望させた、アニメの「容赦ない最終回」

子供向けアニメであれば、最終回はハッピーエンドに決まっている! そう思っている人も多いでしょう。ところが昭和の時代には、そうした常識を覆す衝撃的な最終回が数多く存在しました。放送から何十年経ったいまでも、忘れられない作品は少なくありません。

子供向けにしては容赦なさすぎません?

画像は『魔法のプリンセス ミンキーモモ』ビジュアル (C)ASHI PRODUCTIONS 1982
画像は『魔法のプリンセス ミンキーモモ』ビジュアル (C)ASHI PRODUCTIONS 1982

 ひと昔前のTVアニメは、現在のように大人も楽しむエンタメというより、子供のために作られたコンテンツでした。しかし当時の作品を振り返ると、とても子供向けとは思えない衝撃的な結末を迎えたものも存在します。強烈な余韻を残す最終回を、当時の子供たちはどのように受け止めていたのでしょうか?

●日本初の長編TVアニメが辿った「まさかの結末」

 天才科学者「お茶の水博士」によって生み出されたロボット少年「アトム」の活躍を描いた『鉄腕アトム』は、日本初の本格的な長編TVアニメとして知られています。最高視聴率40.3%を記録するなど絶大な人気を誇りましたが、その最終回はあまりにも悲しい結末でした。

 1966年の大晦日に放送された最終回「地球最大の冒険の巻」では、太陽の黒点の影響で気温が上昇し、人類が地球で暮らせなくなる危機が訪れます。そこでアトムは自ら太陽へと突っ込み、地球を救いますが、彼が戻ってくることはありませんでした。

 ヒーローが帰らぬ存在となるまさかの結末には、当時多くの子供たちが涙を流しました。「アトムを殺さないで!」といった内容のハガキや電話が、TV局などに殺到したともいわれています。

 なおアトムの「その後」については、『鉄腕アトム別巻』(講談社)に収録された『アトム還る』で描かれています。宇宙空間を漂っていたアトムは、三つ目の宇宙人に救われて再び動き出しますが、修理ついでにより高性能なロボットへと改造され、おでこにタイムマシン機能のある「第三の目」まで付けられていました。

●8年続いた人気シリーズのラストは「全滅」?

 タツノコプロを代表するヒーローアニメ『科学忍者隊ガッチャマン』も、最終回で子供たちに影を落とした作品のひとつです。全部で3作品あるTVシリーズのうち、その完結作にあたる『科学忍者隊ガッチャマンF(ファイター)』では、倒されたはずの「総裁X」が「総裁Z」として蘇り、再び地球の命運を賭けた戦いが繰り広げられます。

 迎えた最終回では「総裁Z」の本体を葬るため、「反物質小惑星」で戦う科学忍者隊の姿が描かれました。戦いのなかでひとり、またひとりと倒れていく科学忍者隊……。ついには主人公の「大鷲の健(ガッチャマン)」まで力尽き、小惑星の消滅とともに消息を絶ちます。

 完全に「死んだ」とは言い切れない状況ながら、司令官の「ガッチャマンを殺したのは我々だ」というセリフは、子供向けアニメの最終回としてはあまりにも重いものです。主人公たちが生死不明のまま終わる結末は、視聴者に強烈な余韻を残しました。

●伝説の「事故死エンド」にはまだ“続き”が?

『魔法のプリンセス ミンキーモモ』といえば、美少女アニメの先駆けとして、のちの作品に多大な影響を与えた魔法少女作品です。1982年に放送された第1作は、夢の国「フェナリナーサ」のプリンセス「ミンキーモモ」が魔法の力で大人に変身し、人びとの夢を守るために奮闘する姿が描かれました。

 そんな本作を語るうえで、やはり第46話「夢のフェナリナーサ」は欠かせません。当初の予定より早く番組が終了することになり、この第46話が最終回となりました。これまで多くの人びとを救ってきたモモが突如として「事故死」する展開は、伝説のトラウマ回としていまなお語り継がれています。

 しかし、そのあとスポンサーの都合で番組再開が決定し、第49話から始まる第2部では、モモが何ごともなかったように登場します。そして2度目の最終回となる第63話では、第49話以降の物語が「赤ちゃんに転生したモモの見ていた夢」だったことが明らかになりました。

 つまり当時の視聴者は2度にわたって衝撃的な結末を見せられたわけですが、その振り切れた展開こそが、本作を伝説へと押し上げた要因ともいえそうです。

(ハララ書房)

【画像】え、「顔はほぼ一緒」だけど、よく見ると… こちらが昭和・平成・令和で違う『ミンキーモモ』です(3枚)

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ハララ書房

エンタメ記事専門の編集プロダクション。漫画・アニメ・ゲームはもちろん、映画やドラマ、声優にも精通。メイン・サブを問わず、カルチャーの最前線を追いかけていきます。

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