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『ドラクエ2』ローレシアの王子はなぜ「じゅもん」を使えない? 「ロトの血が薄かった」説も

『ドラクエ2』で最初から操作できる主人公のローレシアの王子は、「じゅもん」が一切使えません。勇者ロトの血筋を受け継いでいるのに、なぜ「じゅもん」が使えないのでしょうか。

ゲーム性だけの問題じゃない?

最初はひとりで旅立つローレシアの王子。仲間と会うまで、頼れるのは己の腕力のみだ。画像はAndroidアプリ版『ドラゴンクエスト II』 
最初はひとりで旅立つローレシアの王子。仲間と会うまで、頼れるのは己の腕力のみだ。画像はAndroidアプリ版『ドラゴンクエスト II』 

「ドラゴンクエスト」シリーズの人気の礎を築いた『ドラゴンクエスト』、『ドラゴンクエストII 悪霊の神々』、『ドラゴンクエストIII そして伝説へ…』の3作品は、物語的にもつながっており「ロト三部作」とも呼ばれています。

 時系列上では、古い順に『ドラクエ3』、初代『ドラクエ』、『ドラクエ2』と並んでおり、勇者ロトの血筋が脈々と受け継がれました。また、ネタバレになるので詳細な解説は避けますが、後に発売された『ドラゴンクエストXI 過ぎ去りし時を求めて』が『ドラクエ3』に繋がる世界だと判明し、当時話題となりました。

『ドラクエ11』から数え、4作品の主人公たちのほとんどは、強力な「じゅもん」を使いこなします。しかし、たったひとりだけ、呪文を使えない勇者が存在します。それは、『ドラクエ2』におけるローレシアの王子です。

 ロトの血を継ぐ主人公たちは、使える呪文の内容に差こそありますが、いずれも強力な魔法を使いこなせる者ばかりでした。しかし、ローレシアの王子だけは呪文が使えず、魔法の発動に必要なMPもゼロのままです。彼だけが、呪文を使えないまま、強大な敵と戦わなければなりません。

 なぜローレシアの王子だけ、「じゅもん」を使えないのか。こうした疑問は、プレイヤーが自由に想像できる余白でもあります。そんな余白の遊びを楽しむうえで、「ローレシアの王子が呪文を使えない理由」を考察します。

●ゲーム性を考慮すれば、誰でも納得の塩梅

 最も味気なく、そして説得力が高いであろう理由は、ゲーム性を重視したためでしょう。『ドラクエ2』は、シリーズで初めてパーティプレイを採用しており、当時はまだRPG自体が目新しいジャンルでした。そのため、パーティプレイの意味や面白さを、丁寧にレクチャーする必要があったと考えられます。

『ドラクエ2』の主人公は、ローレシアの王子、サマルトリアの王子、ムーンブルクの王女の3人です。もし仮に、全員が同じ程度に魔法が使え、物理による攻撃力やHPも同程度だったら、パーティプレイの醍醐味は半減することでしょう。足りない部分を補い合うからこそ、それぞれが違う見せ場で輝ける──それこそがパーティプレイならではの楽しさです。

 サマルトリアの王子は文武両道で、武器攻撃から魔法まで器用にこなします。回復も可能とフットワークが良く、徹底したサポートでパーティを支えます。ムーンブルクの王女は、武器による攻撃は貧弱でHPも低めですが、強力な「じゅもん」を使いこなす魔法系アタッカーです。また回復にも長じており、攻防の要ともいえる人物です。

 こうしたふたりの特徴を活かしつつ個性を発揮するなら、強靱な肉体による継続戦闘能力、強力な武器を使いこなす力強さ、戦闘の矢面に立つ頼り甲斐などが求められますが、ローレシアの王子はその全てを兼ね備えています。

 パーティプレイの面白さ、戦闘のバランスなどを考えれば、ローレシアの王子が一切呪文を使えないのも納得です。よりよいゲームにするための英断といえるでしょう。

【画像】えっ、衝撃事実! これが『ドラクエ11』の「ぱふぱふ」場面です(10枚)

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